おつかい ページ21
***
「お、重い…」
.
クーラーボックスを両肩に抱え
コンビニで買った飲み物を急いで中に入れる。
.
スタッフさんに頼まれたのは
出演者全員の飲み物を買うという、簡単なお使い。
でも、あまりにも重くて肩がちぎれそう。
それに…
.
「ここどこ…」
.
再び迷子になってしまい、
ここがどこか全く分からない。
クーラーボックスを背負い直し。
とりあえずどこかに向かうしかない…
.
「…あんた何やってんの…?」
「へ…」
.
突然誰かに声をかけられて
私は首だけを動かして、そちらを見る。
.
ポケットに手を突っ込んで、サングラスをしてるその人。
誰だか分からなくて首を傾げると
その人は、ズンズンと近づいて来た。
.
涼介「俺だよ。Ryosukeだよ!」
「あ、あぁ!」
.
レンズ越しに、また呆れた視線が
向けられてるのが分かってしまう。
.
涼介「で、何やってんの?」
「あ、ちょっと飲み物を運んでて…」
涼介「それ、マネージャーの仕事?」
「い、いえ。スタッフさんに頼まれて…」
涼介「はぁ?」
.
これ以上ないくらい盛大に息を吐くRyosuke.
それから、チッと舌を打ち
強引にクーラーボックスを奪った。
.
「あ、ちょっと…!」
涼介「仕事じゃないなら引き受けるなっての。」
.
苛立った様子で軽々とクーラーボックスを
肩に持つRyosuke.
それから、スタスタと歩くから
私は慌てて後を追いかける。
.
「す、すみません…ありがとうございます。」
涼介「別にいい…てか重くね?」
「大丈夫です。私、力持ちなので。」
涼介「いや、女の子にこれはしんどいでしょうよ。」
.
ほんの少しだけ砕けた口調。
重いって言う割に、済ました顔だから、
本当なのかと疑ってしまう。
.
涼介「あんたがいなくなって、
ちぃ心配してんじゃないの?」
「それはないですよ。」
涼介「いや、あるでしょうよ。」
.
自信ありげに笑うけど、
知念さんが私を心配するはずがない。
急にいなくなって、“迷惑”はかけてるだろうけど…
.
涼介「てかあの二人…そうじゃねぇの?」
「え…?」
.
ふと、Ryosukeが立ち止まり
私もその先を追う。
.
涼介「大ちゃんと雄也じゃね?」
***
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Ahr(プロフ) - 本当にめちゃくちゃ感動しました…！！素敵なお話ありがとうございます^ ^ (2022年7月5日 22時) (
レス) @page49 id: bfc2ddf8fe (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - まーさん» 初コメントありがとうございます!感動してくださってこちらこそ嬉しいです（；＿；）素敵なコメントありがとうございます! (2021年12月13日 23時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - はるかさん» こちらこそ、今年もお付き合いいただきありがとうございます!来年、、時間作ればまた作らせていただきます( ´ ▽ ` )ﾉ (2021年12月13日 23時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - いくさん» こちらこそコメントありがとうございます \(( °ω° ))/ このお話で感動してくださったようで嬉しいです! (2021年12月13日 23時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
まー(プロフ) - 初コメント失礼します。描写が具体的で、すっごく引き込まれました！でも、最後に近づくにつれて涙が込み上げて来て、、、 面白かったし、めっちゃ泣きました！ほんとうに、良い作品、ありがとうございます！ (2021年12月3日 17時) (レス) @page45 id: 2c3bd810a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりも
| 作成日時：2021年11月21日 7時
