*-＊契約結婚・3＊-*

アイツの想い＊KH＊ ページ21

・

-KH side-



ケーキは甘くても
リョウガの気持ちは切なくて


どうにかしたい。
リョウガの力になりたい。


俺は咄嗟にケーキの写メを撮って
お土産用のケーキをねだった



リョウガの店を出て向かったのは



きっとこのケーキを一番待ち望んでいる相手



＿＿＿＿Aちゃん…………




アイツの気持ちが報われるように
病室に向かった


「あっ、キュヒョンさん
こんにちは。」


リハビリ後なのかジャージ姿の彼女。


KH「最近どうなの？ケガの調子は？」


「あれから反省して真面目にリハビリを受けています(笑)

早く自分の足で歩きたいので…………」



額の汗を拭う彼女の手
チラッと見える傷痕


KH「はい、ミルクティーと差し入れ。」


ベット脇のテーブルにコトンと置くと


「ありがとうございます」


ゆっくりと箱を開けた



「これ……………………」


Aちゃんの視線はケーキから動かない



KH「わかるの？」




「リョウクさんが…………

私のケーキだよって………………


作ってくれたケーキ……………………」



リョウガ、お前との約束覚えてたぞ。



「なんで？どうして…………？」



KH「リョウガさ、コンクールに出場するんだ。

このケーキで勝負したいって。

今、あのトレーニングルームに籠って毎日練習しているんだ。


目指すは優勝だって……………」




「リョウクさん……………


もう会ってはくれないのかな


キスしたこと………後悔してる………のかな


それとも

私が面倒くさくなったのかな……………



リョウクさんに

会いたいです………………」



ポロポロと涙を流すAちゃん



KH「嫌いならこんなケーキ作らないだろ？」


完成したケーキの写メを見せた


「私と作った時より豪華になってる………」



KH「リョウガの気持ちが加算されてるだろ(笑)」



「キュヒョンさん、手紙を書くので渡してもらえますか？」


スラスラとペンを動かしながら
リョウガへのメッセージを書いている



KH「リョウガにも顔を出すように伝えとくわ

ヒョンは？

ヒョンは来てんの？ここに。」



「キムさんはよく来てくれますが
イェソンさんは…………」


KH「ったく。

じゃあ、ヒョンにも伝えるよ。」



リョウガ


お前に見せたい写真。




Aちゃんの笑顔＿＿＿





嬉しそうにケーキを食べてたよ。



お前の気持ちが届くといいな


いや、きっと届いているよ。

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