*-＊契約結婚・3＊-*

小さな約束＊RW＊ ページ20

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-RW side-


白いスケッチブック
色とりどりの色鉛筆


RW「Aちゃんが食べてみたいな〜って
思うケーキはどんなの？
ね、イラスト描いてみて？」


少しでもツラい気持ちを忘れられるように
楽しく過ごして欲しくて


Aちゃんは、目をキラキラさせて
絵を描き始めた。


RW「おっ、可愛らしい〜。
何か童話の絵本に出てきそうだね(笑)」


「小さい頃はお姫様に憧れていたんです……」


RW「Aちゃん、小さい頃の夢はなあに？」



「お嫁さん………………です」



真っ赤な顔をして恥ずかしそうに答えるAちゃん





RW「でもさ、夢叶っちゃったかな？

ヒョンの…………奥さんだよね…………？」



「あっ、そっか………………」



少しだけ
表情を曇らせた…………




RW「ゴメン、今はヒョンを思い出さないで


ケーキの続き！！


このピンクは？イチゴが好きなの？」



可愛いピンク色のケーキ



RW「ちょっとアクセントに紫のクリームを添えてみる？」



「ブルーベリーみたい………」



RW「そうだよ、Aちゃんのピンクをストロベリーかラズベリーにして〜
僕の紫をブルーベリーにして甘酸っぱくしてみる？
そうすれば生クリームが甘く引き立つかも？」


Aちゃんとの共同作品


出来上がったケーキを一口
Aちゃんの口に運ぶと



「うわぁ、甘酸っぱくてだんだん甘くなる〜！」


嬉しそうに僕の顔を見る



ペロッとクリームを舐めると


RW「ん。美味しい(笑)
自分で言うのもなんだけど〜」



「リョウクさん……………」



RW「なあに？」



「私の夢、叶えてくれてありがとうございます」



RW「いつか名前をつけて、このケーキをショーケースに飾っていい？」



「はいっ、ぜひ！」



・



・





Aちゃんのケーキ完成したよ。


このケーキで勝負するから


いつか


このケーキが世に出たら

僕を思い出して？





一緒に作ったケーキの約束

ずっとずっと忘れないよ………………



だから



Aちゃん




僕のこと、忘れないで……………






本気で好きだったよ




ううん、愛していたよ……………………

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