*-＊契約結婚＊-*

二人きりの夜 ページ22

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「リョウクさん……」


私の声が、まるで泣いているかのように震えていたからか、リョウクさんは私の頭をポンポン撫でて


RW「じゃあ、Aちゃんはベットで、僕はソファーを使う。これでいい？」


厨房にあるソファーを指差し、にっこり笑う。


…………前はね、ここで夜通し練習していたから、このソファーで仮眠していたんだよ。

そう教えてくれた。


RW「今日は、いろんなことがあったからゆっくり休むんだよ。あっ、鍵………ちゃんとかけてね(笑)」

「リョウクさん……ありがとうございます。
おやすみなさい」

私は、ゆっくりドアを閉めた


体も心も。

疲れているはずなのに、なかなか寝付けなくて
寝返りばかり繰り返していると


車の音…………？

リョウクさん？

そっとカギを開けて厨房を覗くとリョウクさんはいなくて


急に不安になり外に出ると車がなくなっていた


「リョウクさん……」


私、また一人ぼっちなのかな？

そう思うだけで涙が溢れてきて


ズルズルと……………

床にしゃがみこんで止まらない涙をゴシゴシ拭った


遠くから、微かに車の音がして
私の耳にしっかり届いたのは

車のライトで、照らされたから…………


RW「どしたの！？こんなところで？」

リョウクさんの手にはコンビニの袋が２つ。


RW「ゴメン、朝ゴハンの材料がないから買いに行ってたんだ。」

ほらっ。って見せてくれたけど

涙でぐちゃぐちゃな私の顔
笑えるはずもなくて
グスグスと鼻をすすった


RW「ほらっ、中に入ろ？」

リョウクさんに支えてもらいながら部屋に戻る。


「今頃…………怒っているかな
それとも気づかないか………私には興味がないから(笑)」


リョウクさんは髪を撫でながら

RW「さっき、ヒョンに仕返し爆弾落としておいたから。ヒョン、どうするかな(笑)？」


「私…………明日から、仕事探して住むところも見つけます。」

RW「ダーメっ、Aちゃん？何のために、ここに連れてきたと思うの？
ここは息抜きの場所。だから、遠慮なく使えばいいんだよ？ね、わかった？」

ゆっくり上体を起こして、リョウクさんを見ると

「ゴメンなさい…………ありがとうございます。

さっきまで、お父さんとお母さんのところに行きたい。何で私だけ一人なの？って思っていました

リョウクさんもいなくなって………

怖くて不安で……どうしていいかわからなかった」


ずっとガマンしていた涙は一度崩れると脆くて
リョウクさんはゆっくり抱きしめてくれた。

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