さようなら。いってきます…… ページ3
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結婚か………………
おぼつかない足で施設に帰ると
「お姉ちゃん、お帰りー！」
子どもたちが迎えに来てくれる。
「ただいま。さっ、ご飯の準備するから手伝ってね」
なるべく明るく。
いつもみたいに笑って食堂に足早に向かう。
今日はハンバーグ。
子どもたちの大好物。
だけど、今日が最後かな………
後片付けを終えると、私の育ての親である園長が
「今日は１杯付き合ってくれないか。」
とビールを渡してくれた
久しぶりにゆっくり話ながらも脳裏をよぎるのはさっきの決断の報告。
「何か話があるんじゃないのか？」
「えっ？」
もしかして………
気づいていたからこそ私が話しやすいようにアルコールの力を借りたのかな？
私は………包み隠さずさっきの出来事を打ち明けた
「そうか。」
私の話を全て聞いて、園長の口から出た言葉はたった一言だけ。
もしかしたら
知っていたのかもしれない。と思うくらいあっさりしていて、逆に戸惑ってしまった。
「Aが自分で決めたことなら何も言わない。
でも忘れないで欲しい。ここはAの家で、私たちは親なんだからな？」
園長の優しい言葉に鼻がツンとして目頭が熱くなる
「ありがとうございます。お世話になりました。
子どもたちには内緒にしてもらっていいですか？
月曜日の朝、見送ってから私も……行きます。」
最後にたくさん思い出を作りたい。
笑顔でさよならしたい。
週末、たくさんの食材を買って、大掃除して……
出来るだけのことを私なりにやった。
月曜日の朝。
「お姉ちゃん、いってきまーす！」
「はあい、いってらっしゃい！」
見えなくなるまで手を振って
最後の仕事を終えると
「Aちゃん、コーヒー飲んでって」
副園長の淹れるコーヒーは、そこら辺の喫茶店より美味しくて、一口ずつ味わって飲んだ。
「ここに来て何年経ったかしら？」
「もう15年ぐらいです。」
「まぁ、そんなに？立派に育ってくれて嬉しいわ。お嫁さんだもんねぇ。幸せにね」
暖かい日だまりの中、最後の挨拶をして施設から出た
弁護士に電話をすると
「今から迎えに行きます。近くで待っていて下さい。」
と引き留められる
「大丈夫です。自分で向かいます。
住所だけ教えて下さい。」
手帳にメモをして、向かった先………
足が動かない。
立ち尽くしたままの私…………
目の前には
絵本に出てくるような立派なお屋敷が立っている
ここなの…………？
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向日葵(プロフ) - manmaruuさん» 初めまして。コメントありがとうございます(*^_^*)完結した作品を読んで頂きコメントを貰えるのはホントに嬉しい限りです！作者にとっても思い入れのある作品になりました。一緒に楽しんでもらえますように☆これからもお付き合い下さいね( *´艸｀) (2019年10月1日 22時) (
レス) id: fc49dfefaf (このIDを非表示/違反報告)
manmaruu(プロフ) - コメント失礼します！superjuniorのイェソンさんとしての恋愛物語を好んで読んでましたが、向日葵さんの描き方がすばらしく、すぐに物語に入ることができました。イェソンさんもリョウクさんもキュヒョンさんも性格のクセはそのままに本当に楽しませて頂いています！ (2019年9月29日 23時) (レス) id: 786210485f (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - ayaさん» 初めまして。コメントありがとうございます！一緒に感情移入してもらえると嬉しいです(*^^*)この先も楽しんでもらえますように♪ (2019年2月20日 8時) (レス) id: fc49dfefaf (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 他のお話たくさん拝見させて頂いてましたが、こちら初めて読みました。もう序盤から涙を流してグズグズなりながら読んでいます(ノ_＜)一気に読めてありがたいです。胸が痛くなりながらも優しくなってきた兄さんにやられてます！続きも楽しみます！ (2019年2月18日 21時) (レス) id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - しあじゅんちゃんさん» しあじゅんさん、初めまして！コメントありがとうございます！今日中にパスを外しますのでもう少しお待ち下さいね。 (2016年8月20日 14時) (レス) id: 595a038cb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：向日葵
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/sjkorabolist01/
作成日時：2016年5月22日 5時
