145：新世界初フライト ページ48
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夜明け前。
暁の空の下、気球の新世界初フライトを見に来た国民達が、千空たちに期待の眼差しを向ける。
まだ日も登らない早朝のせいか、船を漕ぎ意識を朦朧とさせる琴寧に上着を掛け、ゲンは琴寧とニッキーの座る長椅子の隣に座った。
ゲン｢無理しなくていいのに｣
ニッキー｢心配なんだろうよ。千空が作ったとはいえ、こんな世界の気球だからね。｣
『ん〜…げん、ありがとう…』
ゲン｢いーえー｣
ニッキーの肩に頭を擦り寄せ、籠った声を響かせながらゲンの上着を握りしめる。
3秒後、綺麗な寝息が静かに聞こえてきた。
ゲン｢…よ、夜よわ〜〜〜！バイヤーかわいい〜！！｣
ニッキー｢ほら、見送るんだろ、起きな。｣
『………………にき……』
ニッキー｢そんな甘ったるい声、南には通じても私には通じないよ｣
『………………………………ぶふぅ…』
口をぷくぷくと膨らまし、ニッキーの言葉に不機嫌な様子の琴寧。
ゲンはそんな琴寧が可愛くて堪らないのか、静かに心臓を抑えニッキーとは反対の方向に体を傾け長椅子に寝っ転がった。
ゲン｢はァ、はァ、過呼吸になっちゃう…ズイマー…｣
ニッキー｢何やってんだ…｣
少女漫画じゃもう定番の“ギャップ萌え”が、こんなにも威力があるものだなんて、思いもしなかった。
普段は大人びていて、冷たい印象さえ初対面の人間にはあるだろう彼女が、こんなにも、気の抜けた表情を見せてくれて、かわいくて、愛おしくて。
ゲン｢ニッキーちゃんになりたい…なぁ……｣
ニッキー｢ほら、もう出発しちまうよ、渡したい物があるんだろ。｣
ゲン｢無視ドイヒー｣
ニッキーの言葉にようやく動き出した琴寧。
目を擦りながら、小さな声で『運んでくれ』と呟きニッキーに抱き着くものだから、あまりの羨ましさに目を充血させる程かっぴらいた。
ニッキー｢……｣
ゲン｢無視ドイヒー！！｣
じたばたと暴れるゲンを差し置いて、ニッキーが琴寧を気球まで運ぶ。
着くまでの歩く過程で夜風に撫でられたせいか、少し目を覚ました琴寧が、ニッキーの首筋にもたれかかり千空に微笑んだ。
『いってらっしゃい』
千空｢おー、俺がいねぇ間に浮気すんじゃねぇぞ｣
『また訳の分からない事を…』
頭を撫でられる。
3人に一輪ずつ花を渡し、彼らは石神村へ出発した。
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柏餅(プロフ) - 栗子さん» \(//∇//)\ (2月23日 11時) (
レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 柏餅さん» あけましておめでとうございます〜！🐉⛩️🎍ハートのクイーンは今後も重要な要素なので注目されて嬉しいです！！✨今年もよろしくお願いします！！🫶 (1月13日 17時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 夢主ちゃんハートのクイーンが欲しかったのお嬢すぎて好きです！遅れましたが明けましておめでとうございます！ (1月9日 13時) (レス) @page50 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - マジで共感の嵐です！ (12月7日 17時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 柏餅さん» Dr.STONEの女の子ってマジでいい女ばっかですよね〜！最新話まで見てくれてありがとうございます！！🥳 (12月4日 23時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栗子 | 作成日時：2023年10月3日 22時
