139：帝国の出発 ページ42
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『もう沢山だ！！何度言わせればわかる！こんな世界の肉、私が喜んで食べると思うのか！？
今すぐ下げろ！！こんなに要らない！！』
南｢み、巫女様っ！｣
バシャンッ
木製のコップが倒れる音がする。
夕食どき。急激に増えた人間に周辺の動物の量が追いつかず、長らく食料にありつけなかった頃。
少しでも足しになるよう、司自らが狩りに出るもうさぎ1匹しか捕れず、暗がりの中戻ると、珍しい怒声と戸惑う国民の声が聞こえてきた。
司｢何があったんだい？｣
｢司さん！巫女さん今日気が立ってるみたいで…､腹減ってるのかと思って俺らの分の食料もちょっとずつ巫女さんにあげて渡したら、なんでか堪忍袋の緒が切れたみたいっす…｣
南が倒れたコップを片付けて琴寧を宥めている。
彼女を良く知る杠と大樹は今千空のお墓参りだ。
司｢……巫女様、川で頭を冷やしに行こう。｣
『…はぁ。私の肉はみんなで食べてくれ。もう二度と私の為に我慢なんかしないように。』
司が足の使えない琴寧を抱き上げて、どこか暗がりに消えていく。
放心した後に、叱られはしたが、こちらを気遣った巫女の発言に、好意的なイメージを持つものが増えたあの日。
南は記者魂なのか、ただの興味本位なのか、こっそり、2人のあとをついて行った。
川べりの横、体を密着させ暖を取る様子の2人。
月明かりのない新月の夜空の中、司は琴寧の体が冷えないよう、彼女の肩にマントをかけた。
司｢…もう何日も水しか飲んで無いだろう。俺がもっと狩ることができれば……｣
『それでは国は繁栄しない。この先もっと人間の数が増えたら、動物の肉は必ず足りなくなる。
制約を作り自然の輪廻に私達を上手く組み込むんだ。生態系をコントロールしなくては』
司｢すまない｣
『いいよ。君は賢くカリスマ性もあるが、一方でついこの前までただの力の強い学生だったのだから。』
司｢君もだろ。ただの頭のいい子供だ。｣
『…ふふ、なら、2人でひとつ、だね。親愛なる同志よ。』
肩を寄せ、言葉を交わし、心を通わせる。
その時初めて気付いた。
この国を統べる2人が、まだ成人もしていない子供だと言うことを。
復活者の中に大人も多いこの環境で、
この子供たちは、自分の食料まで大人に分け与えて、あまつさえ破滅するなら2人でと言わんばかりに談笑しているのだ。
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柏餅(プロフ) - 栗子さん» \(//∇//)\ (2月23日 11時) (
レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 柏餅さん» あけましておめでとうございます〜！🐉⛩️🎍ハートのクイーンは今後も重要な要素なので注目されて嬉しいです！！✨今年もよろしくお願いします！！🫶 (1月13日 17時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 夢主ちゃんハートのクイーンが欲しかったのお嬢すぎて好きです！遅れましたが明けましておめでとうございます！ (1月9日 13時) (レス) @page50 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - マジで共感の嵐です！ (12月7日 17時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 柏餅さん» Dr.STONEの女の子ってマジでいい女ばっかですよね〜！最新話まで見てくれてありがとうございます！！🥳 (12月4日 23時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栗子 | 作成日時：2023年10月3日 22時
