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127:覚えてましたか ページ30







杠の頼みでフリル満載のロリータファッションに身を包んだ琴寧は、面白半分で見に来たマグマに見物料として自身の運搬係に任命する。


動きにくいものの、皮の布よりは幾分も軽い麻の生地に感動しながら彼に腕を伸ばせば、いつものように俵担ぎをされた。





『全く、龍水とは天と地の差だな。私をこんなふうに乱暴に扱う人間は君以外にいないよ。』


マグマ「テメーこそ、何で現代組からンな崇拝されてんだ?気味悪ぃ、なんもしてねぇじゃねぇか。」


『っな、私が、何もしてないだって!?確かに千空なら私がいてもいなくても司に勝てただろうけど、私も頑張ったんだよ。』





丁度昼食時だからと、片手で琴寧を担ぎながら配膳所へ向かうマグマ。


適当に2人分の食料をトレーに乗せ、つまみ食いをしながらあたりを見渡した。





『……杠達はあちらだよ』





しばらく考え、ルリや杠を探しているのかと彼女たちを指差すも、無視。



歩き始める。



大人しく女性陣のいる食卓に運んでくれると思いきや、それらを通り過ぎ旧司帝国へ向かい始めた。





『マグマ、降ろしてくれ、私の分まで配膳してくれたのは感謝するから。』


マグマ「誰がいつテメーのだって言ったんだよ」


『……いや、マグマ、つまみ食いしてたじゃないか』


マグマ「俺様がヒョロガリの食料を奪う訳ねぇだろうが、もっと食えヒョロガリ3号」





では自分の分だったのかと聞くも面倒くさそうに溜め息を吐く。




ピクニック、追い剥ぎ、ランチ、誘拐。




向かう先の結末はいくらでも思い浮かぶ、それら全ての可能性を彼の行動が否定するものだから、苦渋の決断でひとつの仮定を口に出す。









『……………氷月の所か……』


マグマ「今日当番になっちまってよ、付き合え。」





もう周りに人の気配は無い。


逃げる事はできない。




彼に会おうとするとコハクに物凄い血相で怒られるから、できるだけ当番の者には運搬係を任せないようにしていたのだが。





『(理不尽に交代させられた者がいるな……)』





俵担ぎをされたまま遠い目をする。


観念して大人しくしていれば、しばらくしてくらい部屋に辿り着いた。





氷月「………」


『…………久しぶりだね、ほむら……氷月も』





にこりと笑って、その冷たい瞳が少し揺れた。



128:思い出を語るたび→←126:原宿系お嬢様



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柏餅(プロフ) - 栗子さん» \(//∇//)\ (2月23日 11時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 柏餅さん» あけましておめでとうございます〜!🐉⛩️🎍ハートのクイーンは今後も重要な要素なので注目されて嬉しいです!!✨今年もよろしくお願いします!!🫶 (1月13日 17時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 夢主ちゃんハートのクイーンが欲しかったのお嬢すぎて好きです!遅れましたが明けましておめでとうございます! (1月9日 13時) (レス) @page50 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - マジで共感の嵐です! (12月7日 17時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 柏餅さん» Dr.STONEの女の子ってマジでいい女ばっかですよね〜!最新話まで見てくれてありがとうございます!!🥳 (12月4日 23時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:栗子 | 作成日時:2023年10月3日 22時

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