118:俺の星空 ページ21
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男たちの手には大量の麻。
横にはいつの間にか現れた、悪魔のような表情の千空とゲン。
なんだか見知った男たちの、あの焦りようを見てすぐにわかった。
龍水「っ……!謀ったな!!琴寧!!」
『ほら、怖いんだよ、お金って。わかったら安易にばら撒くのをやめてくれ。子供達に悪影響だ。』
パッと顔を離した琴寧に、龍水が再度顔を近付ける。
お互いの額を強く打ち付け、琴寧は痛みに対する不満により、龍水は琴寧に嵌められた事に対する不満により、睨み合っていた。
『いたっ』
龍水「ハッハー!酷いじゃないか、貴様と俺程の仲だと言うのに、その頭脳を悪巧みに使うとは!」
『君がお金をばら撒いて、スイカや未来が労働をさせられていたからね、少しお灸を据えさせてもらったよ。』
千空「クックック!いいじゃねぇか琴寧トラップ!!そこらの色仕掛けより100億倍効きやがる!」
司を助ける代わりに、全ての能力を持って尽力すると約束した琴寧は、先程懲らしめついでに龍水の足止めを命じられていたのだ。
ゲンが国民を誑かす間、龍水が新たな一手を打たないように、ゲンや千空より経済に強い龍水にハメられないように、長い長い蔓のように彼の動きを封じた。
千空は龍水の最強の対抗馬が琴寧だと知っている。
『君のその欲望に忠実な所、好きだよ。』
龍水「フゥン、貴様にとって俺ほど操るのが容易い男もいないという顔だな。んん〜間違ってはいない。間違ってはいないが…腑に落ちん!」
作戦が上手く行き自分の見立て通りの結果になったためか、嬉しそうに仁王立ちする千空。
1時間後、せっかく貯めた大金を無駄にしないため、天に届くほどの麻が龍水の前に積み上がった。
龍水「散々貯めさせた所で相場をイジって利用する。よっぽど悪どいじゃないか、千空貴様ら…」
人を破滅へ追い込むもの。
人の力をまとめあげるもの。
そのどちらも、等しく金だ。
『……敵わないな』
どんなに琴寧がマイナスなものを見ても、考えても、
彼は容易にそれらをプラスに変える。
愛も、金も、全部。彼にとっては綺麗なもので。
琴寧は嬉しそうに笑う千空の横顔を見て、自然に顔を綻ばせた。
龍水「……貴様にとって、千空とは?」
本音が聞ける気がした。
『私の太陽だよ。』
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柏餅(プロフ) - 栗子さん» \(//∇//)\ (2月23日 11時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 柏餅さん» あけましておめでとうございます〜!🐉⛩️🎍ハートのクイーンは今後も重要な要素なので注目されて嬉しいです!!✨今年もよろしくお願いします!!🫶 (1月13日 17時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 夢主ちゃんハートのクイーンが欲しかったのお嬢すぎて好きです!遅れましたが明けましておめでとうございます! (1月9日 13時) (レス) @page50 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - マジで共感の嵐です! (12月7日 17時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 柏餅さん» Dr.STONEの女の子ってマジでいい女ばっかですよね〜!最新話まで見てくれてありがとうございます!!🥳 (12月4日 23時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:栗子 | 作成日時:2023年10月3日 22時