112:愛の代弁者 ページ15
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銀狼「い〜な〜〜〜〜!!!!ゔらやましい〜〜〜〜!!!」
陽「復活して秒で大富豪じゃん!!」
金狼「凄まじいな、龍水とやら…」
しばらくして、昼食も終えるだろう頃の造船場。
紙幣をあらかた増刷し終わったのか、色々な科学王国民に金を払い働かせた龍水。
デッキチェアにどっかりと座り、リンゴを人齧り、驚く程に裕福な生活を、復活初日に送っていた。
足が不自由なためうろちょろ歩き回れない琴寧は、龍水のわがままで膝の上に乗せられ、ほとんど独占状態となる。
銀狼「ねぇ〜金狼も琴寧と話したいでしょ?せっかく戦争終わったのにさぁ、僕達全然琴寧と話してないよ?ねぇ〜奪ってきてよ金狼〜」
金狼「…いや、仕事があるだろう」
銀狼「真面目すぎ!!今休憩時間じゃん!!」
丸太の積荷の影で、羨ましさあまりじたばたと金狼に泣きつく銀狼。
陽は既に龍水に近付き、富豪の秘訣を聞きに行っていた。
一方デッキチェアの2人は、陽の聴取を見事に躱し、すぐにお互いの世界に戻る。
南など、科学王国民のほとんどが龍水に敵意の目を向けるも、それら全てを跳ね除け、手にした既得権益を楽しんでいるようだ。
龍水「フゥン、石化前は貴様とこうすることも無かったからな。俺はこの好機を逃さんぞ。」
『だからって近すぎだ。あと、君も少しは働け。皆君の力を必要としているぞ。』
首筋に顔を埋めて逃げられない琴寧を抱きしめる。
まるで誕生日プレゼントに大きなぬいぐるみを貰った子供のようだ。
『…いつまでも少年のようで可愛い』
龍水「なんだ?皮肉か?そんな事を言っても離れんぞ俺は。」
家の壁が無くなった龍水の距離感があまりにも容赦なく、これがどの角度の感情なのかわからなくなる。
今まで妹のように扱ってくれていたのは、財閥が財閥であったからなのか。
これではまるで、
『(愛されてるようだ…)』
彼の心臓の音が身体中に響く。
彼の体温、血圧、脈拍、呼吸、
そのどれもが、琴寧の知るそれで。
ああ、難しい、難しい。
教えてくれ、千空。
君も私を愛してるのなら、教えて。
助け舟を求めるように、彼に視線を送る。
目線だけで何を伝えたいのかわかったらしい。
しばらくして、ゲンが怪我人を偽り、龍水から無理やり琴寧をひっぺがした。
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柏餅(プロフ) - 栗子さん» \(//∇//)\ (2月23日 11時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 柏餅さん» あけましておめでとうございます〜!🐉⛩️🎍ハートのクイーンは今後も重要な要素なので注目されて嬉しいです!!✨今年もよろしくお願いします!!🫶 (1月13日 17時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 夢主ちゃんハートのクイーンが欲しかったのお嬢すぎて好きです!遅れましたが明けましておめでとうございます! (1月9日 13時) (レス) @page50 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - マジで共感の嵐です! (12月7日 17時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 柏餅さん» Dr.STONEの女の子ってマジでいい女ばっかですよね〜!最新話まで見てくれてありがとうございます!!🥳 (12月4日 23時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:栗子 | 作成日時:2023年10月3日 22時