108:白船の貴公子 ページ11
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龍水「ハッハァーーーーーッ!!」
『あははっ!久しぶりだ!!南は君を選んだんだね!』
走って行って高く抱き上げる。
その場でくるくると回転し、腰を支えて抱き締めれば、彼女は愛らしくそれに反応し抱き返してくれた。
ゲン「ひーっ、龍水ちゃんの顔バイヤ…………え、何あれ。聞いてないんですけど。」
千空「忙しいなテメー」
龍水「息災で何よりだ!!危うく貴様を探しに日本中を旅するところだったぞ!!」
『私の名を使う訳にはいかなくてな。会いたかったよ、君の力を貸しておくれ!』
ゲン「ちょ…聞いてないんですけど!」
ゲンの目が充血するほどに、超至近距離で会話をする2人。
お互いの額を密着させ、久しぶりの再会に歓喜しているようだった。
ニッキー「アンタ…自分で人との距離感は正常だなんだ言ってなかったかい?」
『おお、すまない。人前だったな。龍水の距離感が近すぎていつも狂うんだ。』
これだけ近付いてもまだ足りないのか、琴寧の後頭部に手を当て、首筋に顔を埋める龍水。
彼が元々そういう人間なのか、琴寧がそれをされても気にしない人間なのか、そんな龍水に反応もせず千空に目を向けた。
『さすがの合理主義だな。南の説明を聞いても彼を復活させるとは。』
千空「さすがに気にしなさすぎだ。拒否しろそういうのは。」
『これでも優秀な男だよ。ここに走って来るまでの一瞬で、私の両足が不自由なのに気付いて抱き上げてくれるような、勘の冴えた男だ。』
ゲン「確かに一連の流れは王子様みたいだったけど…」
少なくとも千空ではありえない身のこなしで、軽やかに琴寧を抱き上げ、回転し、その黄金色の髪を靡かせる彼の姿は、まずこの科学王国にはいない人材。
しかし、いま琴寧を目の前にし、彼女を抱き締めるその姿は、まさになんというか、犬のようで。
幻覚だろうと、大きなしっぽをブンブンと振りまわしているのが見えた。
ゲン「南ちゃんニッキーちゃんから聞いたけど、婚約者ってジーマーの話〜?だとしたらこんな世界でも結婚とかしちゃうわけ〜??」
大変仲睦まじい2人の様子を十分に伺ったゲンは、先程旧司帝国の女性陣から伝えられた信じ難い情報を千空に耳打ちする。
千空は顔を顰め、ウンウンと唸って自身の記憶と葛藤しているようだった。
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柏餅(プロフ) - 栗子さん» \(//∇//)\ (2月23日 11時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 柏餅さん» あけましておめでとうございます〜!🐉⛩️🎍ハートのクイーンは今後も重要な要素なので注目されて嬉しいです!!✨今年もよろしくお願いします!!🫶 (1月13日 17時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 夢主ちゃんハートのクイーンが欲しかったのお嬢すぎて好きです!遅れましたが明けましておめでとうございます! (1月9日 13時) (レス) @page50 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - マジで共感の嵐です! (12月7日 17時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 柏餅さん» Dr.STONEの女の子ってマジでいい女ばっかですよね〜!最新話まで見てくれてありがとうございます!!🥳 (12月4日 23時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:栗子 | 作成日時:2023年10月3日 22時