56：正体不明の少女 ページ8
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｢例の集落の野郎が病気持ってたって、これマジの話か？｣
｢えぇ、この耳で巫女様本人から聞いたわ。免疫のある状態なら問題無いとの事だけど、私怖くて近付けない…。｣
｢当たり前よ、だって、感染したらもう治らないで死んじゃうんでしょ！？｣
｢詳しく聞いてきたぜ！巫女様曰く、治療の方法がこの司帝国じゃまだ無いんだと！｣
人々が噂する。
クロムを。
集落を。
病気を。
その恐怖は瞬く間に帝国中に広がり、牢に入れたクロムの見張りや、春に向けた軍隊の出撃に後ろ向きな発言をする者も現れた。
帝国が、弱気になる。
羽京と琴寧が広めたちょっとした噂ひとつで、彼らは不治の病に恐れ守りの姿勢に入ったのだ。
司｢……みんなの健康管理を最優先に、クロムの治療及び抗生物質のクラフトをお願いできるかい。｣
『抗生物質か。…いいよ、私の言ったものを採っておいで。』
帝国民全員に知れ渡るように、玉座の前で司を見上げる。周りには羽京を含め、多くの人々が彼らの話を聞きいていた。
氷月｢抗生物質なんて、こんな世界でどうやって…｣
『ペニシリンを作る。ほぼ不可能に近いが、科学の無いこの国で唯一の道だ。少々マンパワーが割かれるが、雪解けも近いし、…いいよね？』
司｢やむを得ないね｣
あくまで国民を混乱させない為の形式的な会議。
長の決定に、聴衆は安堵の表情を浮かべた。
これで戦闘員の様な血の気の多い者は安心して石神村へ進軍できるし、残った非戦闘員や見張りなどの温厚な人間が不用意にクロムに近付く事も無くなった。
羽京｢(たったあれだけの僕が起こした微々たる反逆を、ここまで大きな謀反にしてしまうなんて…！)｣
勿論、ゲンの話した情報の中にも嘘はあった。
ただ、この状況、僕の行動、過去の情報を全部積み重ねて、当然のようにここまでの事をするこの少女が、
心の底から末恐ろしい。
羽京｢(この巫女様をこのまま放っておけば、千空率いる原始人などいなくても、必ずこの国は彼女の物に…いや、考えたくもない。)｣
この女の子はまだ、名前も顔も明かしていない少女なんだぞ。
どこの誰かもわからない子供に、この国民のみんな、安心の手網を握らせてる。
異常だ。彼女の言葉一つでみんなが、混乱して、安心してるんだから。
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栗子(プロフ) - あんあんねこさん» ありがとうございます！💕💕お話のスピード遅くて主人公がどうなっていくのかのろりのろり更新ですけど気長に待ってくれると嬉しいなっ☆💦めっちゃ嬉しいです！頑張ります！！(ง •̀_•́)ง (9月24日 1時) (
レス) @page41 id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
あんあんねこ(プロフ) - この作品本当に大好きです！！！！主人公がどうなるのか、、、！！！めちゃくちゃ楽しみです！！作者様のペースで頑張ってくださいっ！！！！！！！！！ (9月23日 12時) (レス) @page40 id: 3021c16fe7 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 幸子さん» きゃー！✨👏嬉しいけど体調には気を付けてくださいね！？ありがとうございます💕最近出せない日多いから頑張りますね！💪 (9月21日 19時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
幸子 - 夜更かしして全話読みました！最高です！！続き楽しみにしてます( *´꒳`*) (9月21日 16時) (レス) @page38 id: b07e9edb38 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - ナナさん» コメントありがとうございます！！頑張ります！🔥 (8月31日 13時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栗子 | 作成日時：2023年8月23日 21時
