96:ヘイトはこちらへ ページ48
,
獅子王司が死んだ。
多くの人が悲しんだ。
人殺しをしたと言えど、こんな世界で、自分を選んでくれた人間。
自分の力が必要だと、心から願ってくれた人間。
そんな彼を嫌いな人間などいないから。
防犯上、場所を教えられなかった人々も、かつての司の玉座に各々花束などを置き、司の復活を願った。
千空「未来、琴寧。今日からテメーらを冷凍庫のメンテナンス係に命じる。」
未来「なんや、琴寧ちゃんおったら心強いなぁ」
『よろしくね』
「安居院……琴寧!?!?」
国民、全員集合。
千空の挨拶を兼ねた集会で、コハクに抱えられた琴寧が前に出る。
彼女はもう、フードも、マスクもしていなかった。
「安居院…?どっかで聞いたことあるような…?」
南「何で知らないのよ!?安居院琴寧と言えば、わずか15歳にしてあのハーバード大学を卒業したっていう超絶ハイパー頭脳の持ち主、しかも親は日本の根幹を牛耳る安居院グループの当主!!」
「「「えええ!?!?!?」」」
ゲン「あ〜なるなる、最初はやっぱそうなるよね」
南「少女漫画もびっくりの経歴を持つ令嬢様じゃない!?なんでここに…!!」
ニッキー「な…んだって、司はアンタを復活させたんだい!?」
驚く人々に怯える未来の肩を抱いて、安心させる。
琴寧はさも当然のように大嘘を吐いた。
『千空から、復活のもう1つの方法は聞いただろう。私はこの世界最高峰の頭脳で、自力で復活を解いたのだ!』
「「「おおおお!!」」」
杠「(わぁお!なるほどね、そういうやつね、相変わらず呼吸と同じくらい嘘がお上手ですな…)」
真相を知る羽京も杠同様彼女の口の上手さに感嘆する。
千空の頭脳とゲンの口八丁が合わさったみたいだ。
『復活直後、司に捕らえられた私は、なんとか命乞いをして、この足の不自由と君達の健康を保証する事を約束した。』
「そうか…だから、司さんは、逃げようとする巫女様を何度も引き留めたんだ!」
『私は司の嫌いな既得権益者だ。方針の合わないものは極力関わろうとしなくていい。ただ…私は今、この世界で唯一の医者だ。君達の健康だけは、変わらず守っていきたい。』
琴寧の演説が終わり、コハクが彼女を担いで退場していく。
これで、今この場にいない司が恨まれることは無くなった。
,
137人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
栗子(プロフ) - あんあんねこさん» ありがとうございます!💕💕お話のスピード遅くて主人公がどうなっていくのかのろりのろり更新ですけど気長に待ってくれると嬉しいなっ☆💦めっちゃ嬉しいです!頑張ります!!(ง •̀_•́)ง (9月24日 1時) (レス) @page41 id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
あんあんねこ(プロフ) - この作品本当に大好きです!!!!主人公がどうなるのか、、、!!!めちゃくちゃ楽しみです!!作者様のペースで頑張ってくださいっ!!!!!!!!! (9月23日 12時) (レス) @page40 id: 3021c16fe7 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 幸子さん» きゃー!✨👏嬉しいけど体調には気を付けてくださいね!?ありがとうございます💕最近出せない日多いから頑張りますね!💪 (9月21日 19時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
幸子 - 夜更かしして全話読みました!最高です!!続き楽しみにしてます( *´꒳`*) (9月21日 16時) (レス) @page38 id: b07e9edb38 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - ナナさん» コメントありがとうございます!!頑張ります!🔥 (8月31日 13時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:栗子 | 作成日時:2023年8月23日 21時