93：いつか、おはようって ページ45
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滝の裏側、
冷凍庫を作るという千空についてきた一行は、それぞれの作業に取り掛かっていた。
特に作業の割り当てられなかった琴寧は、司の隣に座りメディカルチェックを行う。
彼の心拍は不整脈を起こし、だんだんと死に近づいて行っているようだ。
琴寧は司の手を持ち上げて、自身の太ももに置いた。
司｢…何を｣
『大きな手だ。』
司｢……うん｣
『………ふふ、綺麗な手だ。』
司｢…そうだね、君が、守ってくれた、綺麗な手。｣
『…千空が助けてくれると言ったものの、これから死にゆく患者を笑顔で看取るほど、私は狂ってないつもりだ。だが、君が少しでも不安なら………』
食料問題が解決すると石神村の者達が盛り上がる中、琴寧は司の手を撫でる。
もし、少しでも不安なら、笑顔で見送ろう。
そう琴寧が言葉を紡ぐ。
賑やかな洞穴の中で、司は穏やかに微笑んだ。
司｢なら、キスをしてくれ｣
『！…私はまだ、』
君を愛してはいないのに。
普通の感覚で生きていたい君は、
そんな事言わないと、
司｢君に、愛する人に、キスをされると、痛みを忘れるんだ。あと、死に際で君に会えなくなるのが怖くなった。
ね、キスして…｣
楽しそうに口角をあげて、なんだかおかしい。
脱力していた太ももに置いた手を、琴寧の頬まで持ってきて、普段じゃ絶対に言わないような事をぼやく。
様子のおかしい司に、少しだけ沈んでいた琴寧はだんだんと笑顔になっていく。
ああ、元気づけようとしてくれているんだな。
なんて優しい子なんだ。
『司』
担架の横に手をついて、司の頬にそっとキスをする。
彼は小恥ずかしくなったのか、嬉しそうに笑いながら琴寧の頭を撫でた。
千空｢……っ！｣
石化光線の話に夢中であった石神村の村民から、少し目を逸らし司の様子を伺った途端、そんな光景が広がった千空。
すんでのところで声を上げるのをなんとか抑えた。
とんでもなく近い距離で顔を突き合わせ会話をする2人をしばらく眺め、そっと目を逸らす。
コハク｢ん？どうした千空！｣
千空｢(司、もう死ぬからって吹っ切れすぎだろ…)｣
むしろ、アレで司を愛していないと言い切る琴寧がどう考えてもおかしい。
常人とは考えが異なる彼女に惹かれる自分もまた、おかしいのかとも思うが。
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栗子(プロフ) - あんあんねこさん» ありがとうございます！💕💕お話のスピード遅くて主人公がどうなっていくのかのろりのろり更新ですけど気長に待ってくれると嬉しいなっ☆💦めっちゃ嬉しいです！頑張ります！！(ง •̀_•́)ง (9月24日 1時) (
レス) @page41 id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
あんあんねこ(プロフ) - この作品本当に大好きです！！！！主人公がどうなるのか、、、！！！めちゃくちゃ楽しみです！！作者様のペースで頑張ってくださいっ！！！！！！！！！ (9月23日 12時) (レス) @page40 id: 3021c16fe7 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 幸子さん» きゃー！✨👏嬉しいけど体調には気を付けてくださいね！？ありがとうございます💕最近出せない日多いから頑張りますね！💪 (9月21日 19時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
幸子 - 夜更かしして全話読みました！最高です！！続き楽しみにしてます( *´꒳`*) (9月21日 16時) (レス) @page38 id: b07e9edb38 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - ナナさん» コメントありがとうございます！！頑張ります！🔥 (8月31日 13時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栗子 | 作成日時：2023年8月23日 21時
