92：コールドスリープ ページ44
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琴寧の行った縫合手術の、片付けを終えた千空とゲンが帰ってくる。
麻酔無しでの縫合は、患者にも医者にも相当なダメージである筈なのだが。
何故かその場を目撃した人間より活き活きしている2人にゲンが若干引くと、千空がひとつため息を吐いた。
千空｢お元気いっぱいで何よりだわ。｣
司｢主に発言しているのは…うん、琴寧だけれど｣
千空｢一方的なマシンガントークじゃねぇか。そんで司はなんでそんな嬉しそうなんだよ。｣
司｢相変わらずだと思ってね……｣
お互い自由に動き回れない怪我人故か、コハクが司の隣に琴寧を置いた時から1mmも動かず会話をしていた。
千空｢仮にも相手怪我人だぞ｣
『司にはずっと笑ってて欲しいんだ。』
千空｢司、テメーが甘やかすから琴寧が調子に乗っちまったじゃねぇか！｣
司｢ごめん…｣
『君が怪我を治してくれるんだろう？なら今しんみりしても仕方がないじゃないか。』
千空｢その話を今からするんだ。とっとと退きやがれ。｣
琴寧の脇に手を入れ、ズルズルと引き摺って司から離す。
司と目の合う場所に座り、真っ直ぐ彼の方を見つめた。
ゲン｢(これ、琴寧ちゃんが司ちゃんに好かれてるって自覚ありなのがジーマーでややこしー。てか千空ちゃんそんな2人の間にズカズカ入っていけるのさすが過ぎない？？？)｣
麻酔無しの縫合手術から、ずっと身の毛がよだつ思いのゲンは、なかなか3人の会話に入れないでいた。
司を見る度手術の縫い目がチラつき、自分もその痛みを感じるような気分になるのだ。
自分の想像などでは再現できないほど大きな痛みなのは、わかっているからこそ。
余計に苦しい。
司｢───君の足の痛みとは、比べ物にならないってわかってる…っはぁ、ごめん、耐えるから…っ｣
『……ふふ、心配するな、あんな一瞬の痛み、もう忘れたさ。痛いなら声を聞かせて、私の脳裏に刻んで、そしたら─────』
あんな2人の世界。
千空ちゃんみたいに間に入ろうだなんて、そんなことできない。
そんな弱気をかき消すように、千空ちゃんの力強い声が響く。
千空｢そしたら、テメーを死なせずに繋ぎ止めておける！｣
頭の中の琴寧ちゃんの声と千空ちゃんの声が重なる。
コールドスリープ。
それが唯一の方法なのだと。
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栗子(プロフ) - あんあんねこさん» ありがとうございます！💕💕お話のスピード遅くて主人公がどうなっていくのかのろりのろり更新ですけど気長に待ってくれると嬉しいなっ☆💦めっちゃ嬉しいです！頑張ります！！(ง •̀_•́)ง (9月24日 1時) (
レス) @page41 id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
あんあんねこ(プロフ) - この作品本当に大好きです！！！！主人公がどうなるのか、、、！！！めちゃくちゃ楽しみです！！作者様のペースで頑張ってくださいっ！！！！！！！！！ (9月23日 12時) (レス) @page40 id: 3021c16fe7 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 幸子さん» きゃー！✨👏嬉しいけど体調には気を付けてくださいね！？ありがとうございます💕最近出せない日多いから頑張りますね！💪 (9月21日 19時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
幸子 - 夜更かしして全話読みました！最高です！！続き楽しみにしてます( *´꒳`*) (9月21日 16時) (レス) @page38 id: b07e9edb38 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - ナナさん» コメントありがとうございます！！頑張ります！🔥 (8月31日 13時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栗子 | 作成日時：2023年8月23日 21時
