53：謀反人 ページ5
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『…や、やだ、それは…っ！』
氷月｢？…お気に触りましたか。｣
『いつもの氷月がいいっ。やめてくれ、かわいくない…！』
抱き寄せる氷月の胸板を必死に押し返す。
普段口元が伺えない氷月だからこそ、際立って瞳に目がいってしまった。
それがいけなかった。
大樹やクロムをこんな、
『(侮辱するような事…！)』
彼らの目を見て、今までこんな事態になった事は無かったのに。
ふざけるな。
父はまだこの世界にいない。
私はまだ私の意思がある。
こんな形で貴様に負けるなど。
『今すぐ離れるんだ。君まで侮辱する事になる。』
氷月｢瞳に強い宿怨の念を感じます。君の敵は科学王国でもこの帝国でもない。その人なんですね。｣
『うるさい。誰かも知らないだろう。』
氷月｢予想は付きます。それが人殺しが嫌いな君が司くんを黙認する理由なんでしょう。｣
『違う、どんな理由があろうと人殺しはいけない』
氷月｢うれしい…っ！……ねぇ、もっと教えてください。
司くんも知らないその瞳を僕に見せて｣
抵抗虚しく手を掴まれ押し倒されてしまう。
マントに囚われるようにして、外の光を遮断されてしまった。
『……っ誰か、』
この足じゃ逃げられない。
そもそもこの男の力に敵わない。
退路を塞がれた今、
誰か、
誰か来てくれ、
暗闇は寒い、
『つ、かさ…！』
氷月｢……こんな時にも司くんですか、彼は君の大嫌いな人殺しですよ。｣
純然たる合理的な判断。
今この国で氷月に適う人間のうちの、最適任者。
琴寧はそのつもりで彼を呼んだ筈なのだが、氷月は司の名前に過剰に反応し顔を顰める。
それほど彼に憤りを感じているという事なのか。
思う所があり、目の前の男の名前を呼ぼうとしたその時、司でも氷月でもない声が部屋に響いた。
羽京｢巫女様！？｣
氷月｢……はぁ、羽京くん｣
羽京｢何してるんだ！彼女は足が不自由なんだぞ！！｣
マントが地面から離れ、日が差し込む。
寒く体温を下げていた影から、私を引っ張りあげる手を掴んだ。
『……羽京』
羽京｢大丈夫かい？｣
『こんな所で反逆者に囲まれるとは』
全身の力が抜ける。
安心したついでに本音が漏れてしまって、両者が顔を合わせて怪訝な顔をした。
『…すまない、冗談だ。』
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栗子(プロフ) - あんあんねこさん» ありがとうございます！💕💕お話のスピード遅くて主人公がどうなっていくのかのろりのろり更新ですけど気長に待ってくれると嬉しいなっ☆💦めっちゃ嬉しいです！頑張ります！！(ง •̀_•́)ง (9月24日 1時) (
レス) @page41 id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
あんあんねこ(プロフ) - この作品本当に大好きです！！！！主人公がどうなるのか、、、！！！めちゃくちゃ楽しみです！！作者様のペースで頑張ってくださいっ！！！！！！！！！ (9月23日 12時) (レス) @page40 id: 3021c16fe7 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 幸子さん» きゃー！✨👏嬉しいけど体調には気を付けてくださいね！？ありがとうございます💕最近出せない日多いから頑張りますね！💪 (9月21日 19時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
幸子 - 夜更かしして全話読みました！最高です！！続き楽しみにしてます( *´꒳`*) (9月21日 16時) (レス) @page38 id: b07e9edb38 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - ナナさん» コメントありがとうございます！！頑張ります！🔥 (8月31日 13時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栗子 | 作成日時：2023年8月23日 21時
