87：燃え尽き症候群 ページ39
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コハク｢千空！！！！｣
狼煙を頼りに開けた川岸に急げば、3人の男が力尽きたように倒れていた。
1人は指1本動かせないと五体を放り出し、
1人は全身を痙攣させ気絶し、
1人は胸に大きな刺傷を作り、失神していた。
倒れた状態でも千空はコハクたち救出班に指示を出し、司の救護を要請する。
担架を持ってきてもらい、彼の巨体はどこかに運ばれて行った。
1人、
1人足りない。
コハク｢千空！！琴寧は！？｣
羽京｢琴寧…？｣
千空｢あ〜無事だ。あの狼煙の元でせっせこ火ィ焚いてやがる。迎えに行ってやんなきゃな…｣
それまでぴくぴくしていた体を無理やり動かし、立ち上がろうとする千空に、コハクが体を支えようと駆け寄る。
それを手で制止し、自力で体を持ち上げた。
コハク｢動いて大丈夫なのか？｣
千空｢クククッ、槍喰らうの初めてじゃ今頃ぶっ倒れてたがな、金狼との特訓が活きたわ。｣
ゆらゆらと立ち上る狼煙の元に向かう。
その麓に、彼女は力無く座っていた。
コハク｢………琴寧｣
千空について行った一同は驚く。
彼女の服は全面が真っ赤な血で染められ、その黒く美しい黒髪も血液が凝固し赤黒い塊になっている。
あの日温泉でコハクに微笑んだ彼女の面影は、すっかり消えていた。
それだけでは無い。
彼女は涙を流し、澄んだ瞳で焚き火を見つめていた。
千空｢……金狼、戻ったら湯沸かす。先に戻って銀狼と今から言う素材集めてこい。｣
金狼｢…わかった。｣
指先は紫に変色し、今にも壊死しそうな程血色を失っている。
千空は金狼に材料を伝えた後、動かない琴寧に寄り添い背中に触れた。
脈は正常であった。
千空｢琴寧……司は、｣
『…司は、もう数日の命だ。せっかく未来が目を覚ましたのに、あと数日で、今度は司が永遠の眠りについてしまう。千空、お願いだ、何でもする。朝から晩まで君のクラフトも手伝おう。君の悪巧みにも乗っかろう。科学王国のために、私は全ての能力を持って尽力する。
だから、司を助けてくれ、君の科学で、私には無い、君の自由な科学で。』
大粒の涙が服に着いた血液を流す。
琴寧は千空の手を握って力をいっぱい込める。
それで、
『それで、司を生き返らせたら、私は…』
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栗子(プロフ) - あんあんねこさん» ありがとうございます！💕💕お話のスピード遅くて主人公がどうなっていくのかのろりのろり更新ですけど気長に待ってくれると嬉しいなっ☆💦めっちゃ嬉しいです！頑張ります！！(ง •̀_•́)ง (9月24日 1時) (
レス) @page41 id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
あんあんねこ(プロフ) - この作品本当に大好きです！！！！主人公がどうなるのか、、、！！！めちゃくちゃ楽しみです！！作者様のペースで頑張ってくださいっ！！！！！！！！！ (9月23日 12時) (レス) @page40 id: 3021c16fe7 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 幸子さん» きゃー！✨👏嬉しいけど体調には気を付けてくださいね！？ありがとうございます💕最近出せない日多いから頑張りますね！💪 (9月21日 19時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
幸子 - 夜更かしして全話読みました！最高です！！続き楽しみにしてます( *´꒳`*) (9月21日 16時) (レス) @page38 id: b07e9edb38 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - ナナさん» コメントありがとうございます！！頑張ります！🔥 (8月31日 13時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栗子 | 作成日時：2023年8月23日 21時
