85：真実の愛だなんて ページ37
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『…………………そうか』
千空｢司！！大丈夫か！何してんだ！！｣
司｢…せんくう……火を…起こしてくれ……｣
千空｢それどころじゃ…
っ！？｣
琴寧の指先が異常な程に白い。
それどころか、所々紫色に変色し始め、今にも壊死しそうな程に血色がない。
容態を見ようと司から琴寧を引き離そうと試みても、彼は一向に力を緩めず彼女をきつく抱き締めていた。
千空｢司…｣
心臓が波打つ。
彼の、命の音がする。
熱い、
痛い、
止血をしないと、死んでしまうのに。
『…そうか』
千空｢琴寧…？……琴寧！！正気に戻れ！！｣
『千空、わかった。これが…これが、1なんだな』
身動きが取れない中、瞳孔が開きっぱなしの琴寧が困ったようにこちらを見る。
ギラついた宝石と目が合った。
『これが、愛なのか。愛とは、こんなにも熱いものなのか。』
千空｢…なにを｣
『千空、1を知ってしまった。今、目の前は驚く程に鮮明だ！君の感情が、氷月の感情が、はっきりと見える。』
琴寧は昔から、人の感情が濁って見えていた。
愛が“何か”はわかるのに、知っているのに、
“どれか”がわからない。知らない。
だから0だったのだ。
でも、真実の愛とは何か途端に理解した。
自分の命を顧みず、相手の事を1番に考える。
だから神は人魚姫を風の精霊にした。
だから神は白雪姫を生き返らせた。
こんな状況なのに、琴寧の胸は激しく高鳴り、かねてから待ちに待った、体の主の本質に歓喜した。
司｢……琴寧…｣
千空｢…まだ動けるか。｣
『……ああ、やるべき事はわかってる。』
司の気絶寸前。
それを悟った2人が氷月に向き直る。
彼は千空に、司の統べる国より自分の国の方が優れるはずだと、説得を始めた。
氷月｢琴寧くんにも聞いて欲しかったのですが。｣
千空｢逃がしたぜ。ここにいちゃテメーに攫われちまうからな。｣
石神村で琴寧を攫ったのもまた、氷月だったため、千空の言い訳に氷月が納得する。
琴寧から目線を外し、氷月は司と千空に向き直った。
氷月｢構いません。事が済んだ後保護すれば良いだけです。どうせあの足じゃ対して遠くまでは行けない｣
司が顔を顰める。
自分が余計な事さえしなければ、彼のこの発言も、無かったのに。
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栗子(プロフ) - あんあんねこさん» ありがとうございます！💕💕お話のスピード遅くて主人公がどうなっていくのかのろりのろり更新ですけど気長に待ってくれると嬉しいなっ☆💦めっちゃ嬉しいです！頑張ります！！(ง •̀_•́)ง (9月24日 1時) (
レス) @page41 id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
あんあんねこ(プロフ) - この作品本当に大好きです！！！！主人公がどうなるのか、、、！！！めちゃくちゃ楽しみです！！作者様のペースで頑張ってくださいっ！！！！！！！！！ (9月23日 12時) (レス) @page40 id: 3021c16fe7 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 幸子さん» きゃー！✨👏嬉しいけど体調には気を付けてくださいね！？ありがとうございます💕最近出せない日多いから頑張りますね！💪 (9月21日 19時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
幸子 - 夜更かしして全話読みました！最高です！！続き楽しみにしてます( *´꒳`*) (9月21日 16時) (レス) @page38 id: b07e9edb38 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - ナナさん» コメントありがとうございます！！頑張ります！🔥 (8月31日 13時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栗子 | 作成日時：2023年8月23日 21時
