74:君への懺悔 ページ26
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司「ど、どうしよう、俺、君に酷いことを、ご、ごめんなさ、琴寧、俺、そんなつもりは…」
『わかった、わかったよ。そんなに私に行って欲しく無かったんだね。偉いね、ちゃんと謝れて。』
震えながら手を握り締める司を抱き寄せて、痛みで失神しそうな己の精神を叩き起す。
錯乱した司の目を見つめて、人殺しの癖に、酷く傷付いた表情に笑みが零れた。
どうやら本当に、君の本音じゃなかったようだね。
良かった。
司「…なんで、どうして、君はそんなに笑っていられるんだい」
雨は降り続けたままだ。
血は止まっても、彼女の白い指はそのままで、
それが恐ろしくて、
俺を許すようなその笑顔を、隠すようにフードとマスクをさせた。
復活者が増えていくにつれ、傷の手当をする彼女を尊敬する人も増えて、俺にとって自分の出身は足を引っ張るからと、彼女は自分の事を“巫女”と呼ぶように指示を出した。
でも、未来の事は諦められないのか、俺が居ない時を見計らって何度も脱走を繰り返して。
ゲンに連れられて、
千空、君と再会した。
千空「妙なんだよ。金持ちが嫌いなテメーがアイツの近くにいるのも、医者のアイツがテメーの所に戻ったのも。」
司「若くて優秀な医者が彼女しかいなかったんだ。彼女もそれをわかってた。」
千空「3700年前、俺のスマホにテメーが表示されてんの見てアイツはハッキリ“司だ”と言った。格闘技ファンどころかテレビも普段観ねぇ奴がだぞ?しかも親しげに下の名前呼びと来た。
…テメーとは旧世界ん時から知り合いだった。それ以外ありえねぇんだ。」
司「………何が言いたい。」
千空「生きてんだろ、テメーの妹はよ」
奇跡の洞窟前。
千空の策略により膠着状態となった戦争に、千空が交渉を要求してきた。
相手が持っているのはダイナマイト、
火薬より何倍も恐ろしい科学の武器。
やっぱり科学は恐ろしい。
でも、
千空「俺たちがテメーにくれてやるカードは、テメーの妹復活ワンチャン。代わりに俺たちが要求するカードは停戦だ。」
司「その与太話を信じるに値する根拠は?」
千空「……俺の言葉だけだ、科学に嘘はつかねぇ。足りねぇか?」
でも、君には綺麗に見えてるんだろうね、
千空を幼少期から知る君の目には。
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栗子(プロフ) - あんあんねこさん» ありがとうございます!💕💕お話のスピード遅くて主人公がどうなっていくのかのろりのろり更新ですけど気長に待ってくれると嬉しいなっ☆💦めっちゃ嬉しいです!頑張ります!!(ง •̀_•́)ง (9月24日 1時) (レス) @page41 id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
あんあんねこ(プロフ) - この作品本当に大好きです!!!!主人公がどうなるのか、、、!!!めちゃくちゃ楽しみです!!作者様のペースで頑張ってくださいっ!!!!!!!!! (9月23日 12時) (レス) @page40 id: 3021c16fe7 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 幸子さん» きゃー!✨👏嬉しいけど体調には気を付けてくださいね!?ありがとうございます💕最近出せない日多いから頑張りますね!💪 (9月21日 19時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
幸子 - 夜更かしして全話読みました!最高です!!続き楽しみにしてます( *´꒳`*) (9月21日 16時) (レス) @page38 id: b07e9edb38 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - ナナさん» コメントありがとうございます!!頑張ります!🔥 (8月31日 13時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:栗子 | 作成日時:2023年8月23日 21時