67：滑稽な2人の ページ19
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司｢…すまない。｣
昨日と打って変わって、静かに寝息を吐く彼女の隣で、アルメリアを眺めながらつぶやく。
昨日は家に帰ることができないくらい重い症状たったのだろうか、部屋の棚には彼女が着ていたであろう衣服が畳められ、部屋の温度は冬だとしても暑いほどの温度に設定されている。
その引き金を引いたのは俺だ。
司｢……………すまない。｣
病気に苦しむ妹を持ちながら、愚かにも自身が病気を発症させる原因になるとは。
滑稽だ。
滑稽だが笑えない。
するとベットから人が寝返りを打つ音がした。
『おはよう』
目向ける。
彼女は嬉しそうに澄んだ目でこちらに向き、朝の挨拶を呑気にも投げかけた。
司｢……俺の事を憎んでいないのかい｣
『何故？朝起きたら人がいて、“おはよう”と言えた。私は今とても嬉しい。』
司｢君に苦しい思いをさせたのに｣
『あれは私がやりすぎた。君が気にすることじゃない。』
沈黙が訪れる。
彼女は挨拶が返ってこないためか、不貞腐れたように天井に向き直り、もう一度目を瞑った。
司｢……………どうして、俺達に関わろうとする｣
目を開く。
その澄んだ目で、天井を見つめて、ゆっくり話し始めた。
『………母が、君の妹と同じ、臨床的脳死と診断された患者だったのだ。』
司｢！｣
『父と母は政略結婚だった。家のために無理やり結ばれた2人。私は無理やり産まされた子。…勿論、母に延命治療など施さなかった。』
感情をのせず、ただ淡々と話していくこの少女に、心臓が締め付けられるような感覚を覚える。
この子は、
どんな気持ちで、あの男と共に食事を、
『悲しかった。優しい人だった。…あの瞳と同じ色を見る度、母を思い出すくらいには、寂しい。』
司｢…だから、同じ思いをする人がいなくなるように。世界から病死を消すと？｣
俺の言葉に同意するように顔を向け、口角をあげた彼女に、少しだけ肩の荷が降りるような感覚を覚える。
彼女ならできると、根拠の無い信頼ができたような。
『幼い頃から感情の乏しかった私の、初めての感情だ。大切にしたい。』
自分よりも2つも年下の少女が、もう大切な人が生き返る希望もないのに、そう言い放ったのを見て、
胸が苦しくて、
司｢……協力するよ｣
気付けばそう言い放っていた。
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栗子(プロフ) - あんあんねこさん» ありがとうございます！💕💕お話のスピード遅くて主人公がどうなっていくのかのろりのろり更新ですけど気長に待ってくれると嬉しいなっ☆💦めっちゃ嬉しいです！頑張ります！！(ง •̀_•́)ง (9月24日 1時) (
レス) @page41 id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
あんあんねこ(プロフ) - この作品本当に大好きです！！！！主人公がどうなるのか、、、！！！めちゃくちゃ楽しみです！！作者様のペースで頑張ってくださいっ！！！！！！！！！ (9月23日 12時) (レス) @page40 id: 3021c16fe7 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 幸子さん» きゃー！✨👏嬉しいけど体調には気を付けてくださいね！？ありがとうございます💕最近出せない日多いから頑張りますね！💪 (9月21日 19時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
幸子 - 夜更かしして全話読みました！最高です！！続き楽しみにしてます( *´꒳`*) (9月21日 16時) (レス) @page38 id: b07e9edb38 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - ナナさん» コメントありがとうございます！！頑張ります！🔥 (8月31日 13時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栗子 | 作成日時：2023年8月23日 21時
