65：彼のせいじゃない ページ17
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司｢……どうしたんだい？｣
返事が返ってこない。
ベットサイドモニターが未来の命の音を奏でるこの病室の中に、彼女が激しく息切れする音だけが響く。
彼女の返事を待てども、一向に帰ってくる気配がない。
司｢大丈夫、かい？｣
だなんて、そんなわけないのに。
声を震わして問いかけても、
彼女は返事をしない。
手は自然と彼女が置いていった防寒具に伸びていた。
司｢っ何が…！｣
｢琴寧ちゃん、……琴寧ちゃん！？｣
司｢っ！？｣
ドアを開けると、呼びかけるまでに間が空いたためか既に看護師が駆けつけている。
開けてすぐ下には、顔から脂汗を垂らし血の気が引いた、先程まで元気に背筋をしゃんと伸ばしてたっていた彼女が、真っ白な手を抱いてうずくまり、今にも気絶してしまいそうなほど疲弊している。
｢獅子王さん、先生を呼んできてください！！｣
司｢わ、かりました！｣
病室を出て、何がなにやらわからないまま普段未来がお世話になっている医師の元へ走る。
事情を説明し、容態を伝えれば、彼は血相を変えて少女の元へ走っていった。
｢琴寧ちゃん！！｣
｢先生、いつもより症状が重いです！｣
｢担架だ！獅子王くん手伝ってくれ！｣
看護師に着せてもらったのか、彼女が着てきた分厚いコートと、マフラーを何重にも巻かれている。
医師の指示に従って通された職員用の通路。
奥へ奥へ進んでいけば行くほど、人の数は少なくなり、最終的にひとつの簡素な部屋へ辿り着いた。
司｢ここは…｣
｢そこに寝かせてあげてくれ｣
唸る彼女に看護師が毛布をかけてあげながら優しく問いかける。
彼女は息を切らしながら答えた。
｢何かされたの？｣
『違う…私が、は、……うぅ……』
司｢…彼女に俺の事を教えたのは先生だったんですね｣
｢…………君はこの子の事が嫌いかい｣
司｢…？｣
棚から薬剤らしきものを取り出し、嫌がる彼女に投与する。
慣れた様子で体温計を彼女の脇に挟みバイタルを確認し始めた。
｢生まれつき体が弱くてね。しょっちゅうこの病院に来てこの部屋に通されてた。……君はここがVIP室だと思うかい？｣
司｢……実際は違うとしても、世間にはそう見えても仕方ない家の人間ですね。｣
医師はカルテに記録をしながら、にこやかに頷いた。
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栗子(プロフ) - あんあんねこさん» ありがとうございます！💕💕お話のスピード遅くて主人公がどうなっていくのかのろりのろり更新ですけど気長に待ってくれると嬉しいなっ☆💦めっちゃ嬉しいです！頑張ります！！(ง •̀_•́)ง (9月24日 1時) (
レス) @page41 id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
あんあんねこ(プロフ) - この作品本当に大好きです！！！！主人公がどうなるのか、、、！！！めちゃくちゃ楽しみです！！作者様のペースで頑張ってくださいっ！！！！！！！！！ (9月23日 12時) (レス) @page40 id: 3021c16fe7 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 幸子さん» きゃー！✨👏嬉しいけど体調には気を付けてくださいね！？ありがとうございます💕最近出せない日多いから頑張りますね！💪 (9月21日 19時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
幸子 - 夜更かしして全話読みました！最高です！！続き楽しみにしてます( *´꒳`*) (9月21日 16時) (レス) @page38 id: b07e9edb38 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - ナナさん» コメントありがとうございます！！頑張ります！🔥 (8月31日 13時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栗子 | 作成日時：2023年8月23日 21時
