62：亀裂 ページ14
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司｢………………なんなんだ。｣
彼女が病室を出ていき、肩の力が抜ける。
何の用があって病院に？
患者のプライバシーは？
どこまで知ってるんだ？
疑問が多すぎる。
机に置かれた1枚の紙切れを病院のゴミ箱に捨てて、妹に向き直った。
司｢何もされてないか？｣
すやすやと眠る未来の姿に、一日の疲れが吹き飛ぶと同時、先程の女の言葉が妙に引っかかった。
何故断言する？
前例があるのか？
ニュースで見た彼女は、日本中を探しても例を見ないほど聡明で、賢くて、そしてまっすぐだった。
医師免許まで取った彼女が、こんな患者がいる病室で嘘なんて着くはずがない。
あんな真剣な目で、嘘だなんて、信じたくない。
とはいえもう既に次の約束を取り付けてしまっている。
司｢(警戒しておいて損は無い。)｣
たとえ信用ならない令嬢の言葉であっても、そもそも今回は相手が信頼に足る人間では無いのだ。
元々気を許してなどいなかったし、許すつもりもなかった。
数日後、約束の日の当日。
今回は今までの豪邸と違い、打って変わって簡素な飲食店の個室席だった。
出てくる料理はとても豪勢で、1級品。
｢この間のテレビショーの試合もとても良かった！今まで格闘はあまり見ていなかったんだが、君に出会ってから試合をいつも楽しみにしているよ。｣
司｢ありがとうございます。今度実際に観戦しに来てください｣
ただ、
ただ1つ。
その日は向かい合わせの席ではなくて、
男二人が隣合って座る席で。
｢はははっ、それはいい案だね、観に行くとしよう。｣
少しだけ、距離が近かった。
司｢…また来たのかい。｣
次の日の夜。
妹の様子を伺いに病院に来れば、この前と同じようにベット横に座って妹を眺める令嬢の姿が。
前回と同じく、いかにも財閥の娘らしい高級そうな服装に身を包み、初夏にも関わらず露出は最低限の彼女に嫌気がさす。
君に、明日生きれるかもわからない未来の気持ちなどわからないだろう。
『……父が、昨日、上機嫌で酒気を帯びながら帰ってきた。』
司｢それがどうかしたのかい。まさかあの状況で俺が君を信頼するとでも？｣
疲れている様子の彼女を無理やり立たせてドアの近くに追いやり出ていかせる。
彼女はその日を境に一切見ることがなくなった。
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栗子(プロフ) - あんあんねこさん» ありがとうございます！💕💕お話のスピード遅くて主人公がどうなっていくのかのろりのろり更新ですけど気長に待ってくれると嬉しいなっ☆💦めっちゃ嬉しいです！頑張ります！！(ง •̀_•́)ง (9月24日 1時) (
レス) @page41 id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
あんあんねこ(プロフ) - この作品本当に大好きです！！！！主人公がどうなるのか、、、！！！めちゃくちゃ楽しみです！！作者様のペースで頑張ってくださいっ！！！！！！！！！ (9月23日 12時) (レス) @page40 id: 3021c16fe7 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 幸子さん» きゃー！✨👏嬉しいけど体調には気を付けてくださいね！？ありがとうございます💕最近出せない日多いから頑張りますね！💪 (9月21日 19時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
幸子 - 夜更かしして全話読みました！最高です！！続き楽しみにしてます( *´꒳`*) (9月21日 16時) (レス) @page38 id: b07e9edb38 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - ナナさん» コメントありがとうございます！！頑張ります！🔥 (8月31日 13時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栗子 | 作成日時：2023年8月23日 21時
