回想シーン ページ6
(源氏名は牡丹)
あの時は、先輩である花魁から手練手管を教えて頂いていましたの。
花魁は夕汐花魁と言いましてねぇ
この世のものとは思えないほど美しい方だったわ
厳しい彼女に琴、舞の練習。筆書きなど
色々仕込まれていましてねぇ。
禿の中では1番出来が良かったと思いますぅ。
15歳になると、新造という新人の遊女に格が上がるんです。私も15歳で水揚げをしましたの。
若手遊女として女将から期待をされていた私は
どんどんと客をとるようになったんですぅ。
時には億万長者の男性にも気に入られて。
早速身請けの話もされましたの。断りましたけど
.
その日は普通に訪れた。
夜見世が始まり、花街に光が灯る。
着飾った女達が色香を振りまき男を誘う頃。
私は女将に話をされていました。
女将は少し怯えていましてねぇ。
様子がおかしかったんです。
女将「いいかい、牡丹。
今日のお客は少し危ないヒトだ。」
「どういう事?女将さん。」
私が怪訝そうに尋ねると
女将は周りを見渡して、私の耳元でこっそりと言った。
女将「私が若い頃、鬼殺隊員だった事を知ってるだろう?
その時に身につけていた能力が今も衰えてなくてね。匂いで人と鬼を区別できるんだが....」
「まさか、客は.... 」
女将「あぁ。それも物凄い強い匂いがする。
ただ者じゃないぞ。喰われないように気をつけな」
どう気をつければいいのか分かりませんでしたが
その客をとる事にしました。
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作者名:美麗 x他1人 | 作成日時:2020年2月10日 2時