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鍛錬 ページ28

木刀が壁に並んでおり何畳もある大きな道場に
隊服に着替えた杏寿郎とA、
そして審判として来た千寿郎が入る。



髪を結んでやる気を出した杏寿郎は
木刀ではなく真剣を渡してきた。



「(つまりは、本気でやれという事ねぇ。)」



少しでもやる気を出すために、杏寿郎の真似で
長い髪を結び、はぁと息を吐く。



杏寿郎は、いい心意気だと感心した。


そして、長い髪で隠れていた色っぽい首元が見えてドキッと胸が高鳴る。




杏寿郎「(よもや!!破廉恥なことを!)



不甲斐なし....千寿郎。審判頼む。」



千寿郎「分かりました。では準備を。」




ぐっと刀に力を込めて、杏寿郎から数歩離れる。



シーンと周りが静まり返り、なんとも言えない緊張感が場を包む。


千寿郎も、その緊張感に汗を垂らした。



生暖かい風がAの頬を掠める。



千寿郎「それでは....始め!!」


千寿郎の言葉と、両者の目が合った瞬間、
2人の姿が消えた....




ドオォォォオオン!!!




道場に耳を劈くような爆発音が道場に響く。
千寿郎はあまりの衝撃に、ビクッと肩を震わせた。



激しく刀がぶつかり合い、道場の地面に
ヒビが入る。


千寿郎「(えぇ!?怖い!)」




当たり前だが、力の差は歴然。
杏寿郎の刀はグっと力が入りAを追い詰める。



杏寿郎「どうした!!A!力が入ってないぞ!」


「ッごめんなさいねぇ。
(力勝負では私の負けは確定してしまう。
別の方法でいかなければ)」



何とか刀を跳ね返し、1回杏寿郎から離れる。





そして、目をゆっくり閉じて何かを念じる。



その姿は、近寄り難い殺気が溢れ出していて
思わず杏寿郎は、踏み込む足を引っ込めた。



Aは目を開けた。
その姿はいつもの柔らかな雰囲気の彼女ではなく、いつかの、鬼を倒した時の彼女だった。




「....これで、終わらせます。」




シュン!



カキィン!と刀の折れる音が鳴る。



杏寿郎と千寿郎は唖然としていた。
何が起こったのかわかっていない。




....杏寿郎の刀が折れていた。


気付けば、杏寿郎の目の前にはAの美しい顔があって、肩に手を置かれた。



「....勝敗は?」




千寿郎「ぇ....はっ!Aさんの勝利!」




「ふふっ、1本貰い。」



そう、彼女は妖艶に笑った。

父上→←理性



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設定タグ:鬼滅の刃 , 逆ハー , 煉獄杏寿郎   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:美麗 x他1人 | 作成日時:2020年2月10日 2時

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