きみわずらい。2

Happiness overflowing with you. fkkj ページ15

君に溢れんばかりの幸せを。




23時を回った頃から意識が朦朧としてくる。

そろそろ眠りにつこうかとベッドに潜り込んだ時だった。

聞きなれた着信音。

眠気が一気に吹き飛び、電話をとる。


「もしもし、康二？」

その電話に出た自分の声は自分でも思うくらい甘ったるくて。

メンバーに知られたらバカにされるんだろうなぁ、なんて。(普段から康二にだけ甘い声出してること、他のメンバーには気づかれてるらしい)

「ふっかさん…」

「ん？どうした？」

「お誕生日おめでとう…！！！！」


優しくて温かい声に時間を確認すると12時ちょうど。



「ありがと、康二」

1番最初にお祝いしてくれるのが恋人だなんて、俺はどれほど幸せものなのだろうか。



「んふふ、ちゃんと起きとったんよ〜えらい？」

電話越しの彼はきっと自慢げなんだろうなぁ、想像するだけでもめちゃくちゃ可愛い。


「うん、偉い偉い」


頭撫でて、言ってやりたいなぁ、なんて。


今は叶うわけないのだけれど。

「ほんまは、隣でお祝いしたかったんやけどなぁ…」


寂しそうにつぶやく彼に、俺も、って心の中で返す。

君に隣で祝って欲しかったなぁ、なんて。


誕生日どころか今のご時世だからなかなか会えなくて。


テレビ電話越しの彼しか見れてなくて。



「ふっかさんに会いたいなぁ…」


そう寂しげに呟かれると堪らなくて。

君に会いたくて、会いたくて。

抱きしめてぇな。

その丸っこい小さな頭を思いっきり撫でて。

隣で甘やかしてやりてぇな。



なんて。


「…俺も。康二に会いたいよ…」

「…ふっかさん」

「…今日もテレビ電話に切り替える？」

「んーん…だって今ふっかさんの顔みたら会いたくて堪らんくなってまう…」

あぁ、なんでこんなにも可愛いんだろうか。

いじらしくて愛らしい。

彼がそう思ってくれてることが嬉しくて。


「…ふっかさん」


舌っ足らずの甘い声が俺の名前を紡ぎ出す。


「俺と出会ってくれてありがとう、生まれてきてくれてありがとう。俺、ふっかさんと出会えてよかった」


なんて優しく温かい言葉が胸に響いた。


「康二…」


やっぱテレビ電話じゃなくてよかった、今の顔絶対見せらんない。

「ふっかさんがずっと幸せでありますように。」


「…お前といたら俺はずーっと幸せだよ。」


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ふっかさん誕生日おめでとうございます…！優しくて素敵なふっかさんが大好きです。

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