＊ ページ30
君は優しすぎるんやと思う。
その優しさが苦しくて痛くてそれでも嬉しくて。
ーその優しさを独り占めできたらどんなにいいだろうか。
君に愛されたい、なんて思う僕を許して。
side orange
「りょうかい〜！阿部ちゃんと2人でご飯行くの久しぶりだね？？」
跳ねるような佐久間くんの声。
あぁ、また佐久間くんと一緒におる。っていうかご飯2人で行くんか。ええなぁ。
意地っ張りな自分。
口下手な自分。
阿部ちゃんは結局いつだって僕に優しくて。
甘やかしてくれてると思う。スキンシップだって許してくれるし。やっぱり付き合い長いから、性格を理解してくれてるし、優しくて包み込んでくれる、そんな人だ。
甘やかされるのは好き。...だけど、阿部ちゃんが優しいのは自分だけじゃないから。
自惚れるな、と自分自身を戒める。
分かってるんよ。素直にならんといけんことくらい。
いつだって微笑みながら受け入れてくれる彼。
優しく温かい言葉をかけてくれる彼。
どうしても照れくさくて恥ずかしくて、彼に対して口悪くなってしまう。
...そりゃそうだ。
こんな僕なんて可愛くもなんともない。素直に感情をぶつけられる佐久間くんはほんとに可愛い、と思う。
抱いてしまったこの想いはきっと叶うことは無いのに。
どうしても君に愛されたいと願ってしまうのだ。
「康二なんかあった？」
「ううん、なんもないよ」
「そ？ならご飯行こうよ」
「あ、めめずるい！僕が康二くん誘おうと思ってたのに！」
ワイワイとはしゃぐ2人に少し心が救われて。
それでも視線はどうしても彼の方を見つめてしまう。
どこか落ち込んでいたように見えた彼はさっくんを前にすっかり笑顔になっていた。
チクリ。
また心に針が突き刺さった。
...ねぇ。阿部ちゃん。
阿部ちゃんはこんな僕のことどう思ってるん？
届かない想いが自分の心に棲みついている。
ずっと願えばいつか僕の想いはあなたに届きますか。
自分から好きだと言う勇気なんてもう何処にもなくて。
せめて嫌われていませんように、って願う僕は酷く臆病で。狡くて。
そんな自分のこと好きになってくれるはずなんてない、なんてまた落ち込んだ。
恋の進め方がわからないなんてこんな大人が言うことでもないのだろうけれど。
本当にどうしたらいいのか分からない。
結局僕の想いは空回り。
君への想いの届け方がわかりません。
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Chia(プロフ) - さおりんさん» コメントありがとうございます！fkさんのリアコ感が大好きなので、そう言っていただけるの本当に嬉しいです〜！ありがとうございます！ (2020年4月16日 21時) (
レス) id: 5566412594 (このIDを非表示/違反報告)
さおりん(プロフ) - 素敵な話しにいつもキュンキュンしながら読んでます。Chiaさんの書くfkさんがカッコよすぎる....fkkjじゃなくても+fkでもいい味リアコ感が増し増しになるのがすごい出てます。これからも更新頑張ってください (2020年4月15日 8時) (レス) id: 08e681b0ae (このIDを非表示/違反報告)
Chia(プロフ) - のんちゃん丸さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけるなんてとても光栄です...！ありがとうございます。これからもよろしくお願いします！ (2020年3月19日 8時) (レス) id: 5566412594 (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃん丸(プロフ) - 今日はじめて読ませていただいたんですけど、1話目ばり泣きました！！もう、すんごい感情が伝わってくる感じで、他のもとても面白いです！移行後も更新は大変だと思いますが、頑張ってください！楽しみにしてます！！ (2020年3月19日 1時) (レス) id: e4d4a2e8f2 (このIDを非表示/違反報告)
Chia(プロフ) - ゆきんこさん» コメントありがとうございます！！嬉しいです。楽しみにして下さってるだなんて光栄です...！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月16日 20時) (レス) id: 5566412594 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Chia | 作成日時：2020年1月9日 18時
