141発目 ページ46
『凄いわね〜!Aちゃんを見習ってあんたも頑張りなさいよっ!』
『雨雷さん!!素晴らしいです!みなさんも雨雷さんを見習いなさい!!』
みんなが、あたしを褒めて、褒めて、褒めまくる。
いつしか、あたしにとってその言葉は恐怖へと変わった。
ちょっとみんなより飲み込みが早いだけ…
みんなより早くから勉強・運動を始めさせられただけ。
それなのに、ナンデ?
みんなが、あたしを見て笑う。
あたしのせいで比べられて悲しんでる。なのに……
『A様?今日もお綺麗ですわ♡』
『宜しければ明日、ショッピングに行きませんか?』
『いや…A様は、俺と……』
『いえ!!私と!』
なんでみんなあたしを同級生として見てくれないの?なんなら、下に見れば良いのに。あたしのこと、どうせ嫌いなんでしょーし。
にしても…聞いていれば、A様、A様、A様………うざったいなぁ
あたしは令嬢でもなければお嬢様でも無い!!
普通の一般人なんだよ?
政府にも関与してなければ、なにか特殊能力があるわけでもなし。
こんな日常、疲れたし…
飽きた。
生きたくても生きられない人にとってはあたし、最低なことしてるね。
でも、今は違う。
あたしは生きてるのが辛いのよ。
生きてるのに、普通に健康な体で生きてるのに、恵まれた体で生きてるのに……
耳からはA様と多くの声、
視界には狂いかけてるみんなの姿、
手に、足に、首に……見えない錠が……
苦しい、目を瞑っても、耳を塞いでも、
脳内の声があたしを喰らう。
もう、こんな日々いらない、
あたしは、生き返られなくてもいい……
だって、この生き地獄よりかは死んだほうが幸せものだわ!
その覚悟を持ってあの日、屋上から飛び降りた。
142発目→←140発目 土方「必ず助けに行ってやる。その前に煙草を一本だけ吸わせてくれ」 銀時side
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