優しい炎に包まれて【煉獄杏寿郎】

拾弐 ページ14

宇髄SIDE





雫は泣いた。今までどれだけ我慢していたのかが分かる程に







「師範のっ…馬鹿っ……！なんで…なんでよ…！！なんで死んだのっ……！」









ほんとだよ。何勝手に死んでんだよ煉獄。千寿郎の事はどうする。親父のことは。雫のことは？









「悔しい…！悔しいよ…！なんで……！これじゃあ笑えないじゃん！！馬鹿ぁ！！」









煉獄の事だから笑って出迎えろとか言ったんだろ









"宇髄！俺は雫が好きだ！！"









酒の場で煉獄は叫んだ。だから煉獄が雫のことが好きなのは柱全員知ってる









「っ……うぅ……師範…っ…！」








『雫、泣いたら千防に会いにいけ』








「私…千寿郎君に会う資格なんてないですよ…！」






『いいやあるね。今じゃお前はアイツにとってたった1人の"姉"だ。俺が言うのもアレだが"姉"は弟の傍にいるものだろ？』








「！」









『行ってこい雫』









俺がそう言うと、雫は頷いて走った









頑張れよ

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