Secret Answer (ページ11)

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07 危機一髪ページ11

ホテルの正面玄関の通りに戻ってくると、そこには人が群がっていた。………いや、正確には、

悲鳴を上げながら、みんな走って逃げていたのだ。

「なに！？」

目黒『まさか……"狩り"？』

「うそ…！？」

目黒『俺の後ろにいて。離れないでね』

私は、静かに首を振ることしか出来なかった。

正面玄関は自動ドアだが、近づいても開く気配はない。おそらく、機械の制御でロックされているのだろう。

ロビーには、おそらく私たちと同じように保護されていた人達が集められ、手や足を拘束されていた。

『全員動くなよ！ﾁｯ、何人かは外に出てるみてぇだがまあいい。そいつらは命拾いしたんだからなァ』

「っ……………」

目黒『………犯人は5人、か。まだ周りに仲間がいる可能性もある。とにかく今は逃げよう。』

「…うん。」

目黒『…走れる？』

「ごめん、ちょっと無理かも…目黒くんだけでも先に」

目黒『…乗って。』

「え、でも」目黒『いいから。』

目黒『置いてくなんて出来るわけないでしょ。駅までダッシュするから乗って。』

「…ありがとう」

目の前で屈んだ目黒の肩に腕を回すと、そのまま目黒さんは私を背負って立ち上がる。

「…重くない？」

目黒『軽すぎ。』

「てか、高……」

目黒『しっかり掴まっててよ？』

目黒『はい、着いた』

「振り落とされるかと思った……」

目黒『ちゃんと掴まってって言ったでしょ。俺サッカーやってたから脚力は自信あったんだよね』

駅前の大型ビジョンには、朝まで私たちが居たホテルの最新情報が流れていた。

「……ホテルにいた人たち、大丈夫かな」

目黒『……俺はもう決めたよ。』

「目黒くん……」

目黒『助けようよ、俺たちで。』

「………__。」

改札をくぐって、電車が来るのを待つ。
私たちが向かった先は、昨日連れてこられたあの場所だった。

ー警視庁内ー

受付『どのようなご要件でしょうか』

「SSの深澤さんか京本さんって今いますか」

受付「すみません、特殊捜査班は管轄外でして、こちらではお呼びできませんが…」

目黒『電話するしかないか』

「捜査一課の松村は？」

受付『…少々お待ちください。』

こちらの圧力に圧倒されたのか、受付のお姉さんは少し焦った顔で内線をかけ始めた。