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10月_頑張り屋な自分は、今日はおやすみ。(付録:キャラクターブロマイド) ページ2






10月も後期。そろそろ『ハロウィン』という名の、クラブ内での小さな催しが開催されるのだろう。事実、今日は「その準備があるから待っていて欲しい」と望月に頼まれたばかりだった。

一通りの1日の授業を終え、パラパラと鞄の奥底に仕舞い込んでいたメモ帳を引っ張り出して見てみる。基本的に予定が入り込んでいる為、メモ帳はいつからかカレンダーへと形を変えていた。今日の日の予定は何かあるものかと探していれば、珍しく今日の欄は空所。本日は弓道部の定休日に加えて、俳優業も落ち着いているようだ。
 

何も無いと予想して、特別することも考えていなかったので手持ち無沙汰になってしまった事実に、これまた贅沢な言葉なのだが「珍しく暇だな……」なんて呟いた。その瞬間、ひょこりと顔を出したハナがこちらを見つめてきた。


「カナタさん、今日、何もないの?…… なら、これ部室に運ぶの頼みたいんだけど」


そう言う彼女から渡されたのは両手で抱えるサイズのダンボール箱。特別重たいものでも無いのだろう。ハロウィンで使う何かだろうな。


「うん、大丈夫。ハナは部活?」

「そう。作ってる最中の押し花の様子を見てくるだけだけど。その後に其方には行くよ、コスズさんも部活だったよね」

「あはは……、そうなんだよね。特にする事も無かったから、寧ろ頼み事してくれて嬉しいよ。それじゃ、先行ってる」

「うん、また後で」


軽い会話を交わした後、頼まれた頼み事を終える為にも鞄を背負い、ダンボールを両手で抱える。持った影響で視界が塞がらなくて良かった、と関係の無いことを考えつつ教室を後にする。「折角ならメグルに何か伝えれば良かった」なんて思っても遅いのでそのまま部室へと足を進める。
 
この時間帯に廊下をゆっくり歩くことなんて滅多に無いので、物珍しそうに廊下の窓を覗いていたら、ふと下の階にいたリンとオウレイの2人と目が合ったので「俺は休みだぞ、良いだろ」アピールしておく。滅多に無い機会だ、偶には揶揄っても怒られないだろう。…… 俺の顔を見たオウレイにナチュラルに顰めっ面されてつまらなかったのは内緒。

そうして到着した部室の机へと荷物を置き、近くにあった椅子を引いて、鞄を床に捨て、一人でぽつんと座る。こんな誰も居ない景色も普段ではあり得ない。机に頬杖を突き、ゆったりと照らす西日に眠気を誘われ……

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作者名:YSP裏クラブ一同 x他4人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php  
作成日時:2022年9月24日 12時

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