60話 通常運転 ページ19
「あ"ー間に合った…」
「ルコ、肩痛い」
「ぅあっごめん!!」
クルミの肩を知らず知らずのうちに強く掴んでいたのか、苦情が飛んで来る。
「ごめんめっちゃ必死だったから……」
「いいよ、大丈夫だから」
「ルーちゃん!!」
「んぶっっ」
クルミの肩の心配をしている俺にシアンがすっ飛んでくる。そしてそのまま俺にしがみ付く。
「なになに!?さっきのベール!!何でも吸収するの!?今度実験させてよ!TNT爆弾とか耐えきれるかな!?どう思う怨霊さん!!」
「私は怨霊ではない」
「えっそうなの?じゃあ何?怨霊じゃないの??じゃあ天使とか神様とか神聖な感じの方面??」
「うるっっっせぇ!!俺の頭の上で会話すんな!!」
頭上でぎゃあぎゃあ騒ぎながら会話を広げる2人(主にシアン1人)を怒鳴りつける。
「っていうか、廊下ぐずぐずのびっちょびちょなんだけど、これ全部シアン…?」
「しーちゃん1人でずるい〜!!私も爆弾投げたりしたかったのに!」
「僕1人じゃないもん!!リッちゃんとか表の奴らもやったもん!!
エルちゃん今度一緒に実験しよ!ルーちゃんのベールの限度を知りたいから!!」
「リン先輩がって…噓だろ…
勝手に俺を実験に参加させようとするんじゃない」
「あはは…ちょっと、あの…ついイラァって来ちゃって…
ルコくん止めたくなったら私の所おいでね…」
申し訳なさそうに頬を掻く先輩を見てまぁしょうがないかとか
流石あのとち狂ったシアンのバディを組んでるな、困ったら泣きつこうとか思ったけど
そのすぐあとに「ヨミねぇとシアンの分なんだけど、これじゃあ足りなかったかな…」と
ぼそりと呟いているのを聞いて、この人を怒らせてはいけないと実感した。
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作者名:YSP裏クラブ一同 x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2022年8月17日 18時