表と裏。【リレー小説】 (ページ20)

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19話　雨夜鳥ルコの憂慮/ぽんずページ20

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「………は…………め…………み。……………るな、く……。＿＿＿」

ノックしても返事がなかったからゆっくりとドアを開けると

クルミがベッドの隅にうずくまってブツブツと何かを言っていた

必死に

何度も

俺自身も割と変わった出所から生まれたから

クルミが何を気にして生きているのか

その内容を馬鹿にしたりとかは絶対にしない

というか、俺の方が絶対変だって言いきれる自信がある((

だから、クルミが耐え切れなくなって

溢れて壊れてしまうくらいなら

話して欲しいと思う

けど、今日のクルミはダメだ

あぁなった人間は何を聞いても話さないんだ

神社にやって来た人間を見て、テラがそう言っていたのを思い出す

神に縋って願うのは

自分に暗示をかけるのと同じなんだ＿＿と

苦しくて苦しくて

自分に暗示をかけてしまったら

滅多な事がないと開かなくなる

"心"の扉にたくさんの南京錠が掛かってしまう

もう、しばらくは、

"クルミ"に

会えないんだろう

薄情だと言われても

今声を掛ける事はできない

それはクルミを傷つけてしまうから

クルミは暗示をかけてまで

何かを成そうとしているんだから

だから俺は

静かにドアを閉じて

寮を出た

＿＿＿＿＿
死ぬほど勝手な解釈をして書きました
すれ違いネタ大好きなもんで((