１５６話 ページ27
貴方「まぁ…始まりをいえば………。
春……くらいだったかな……。」
ほら…机の上に置いていたあの手紙…。
貴方「内容を短縮していえば…。
世界一周してくるから、３年くらいは帰らない。
ってものだった……。」
まぁ、凄く仲が良くて。
喧嘩してるのも……見たことなかったかな。
二人とも、フワフワした人だったから
まぁ、３年経てばフラッと帰って来るだろうって思ってたんだけど……
貴方「４日前…。家に電話がかかってきた……。」
フィン「電話…ですか…？」
貴方「二人が………。テロに巻き込まれて……死んだって…。」
フィン「え……？」
貴方「遺体は……残らない程に粉々でね……。テレビなんて見てなかったから、知らなかった……。
テロがあって、３週間たってたんだって……。」
フィン「…」
貴方「それはまぁ…。言ってみれば仕方ない事じゃない…？
好きでテロに巻き込まれる訳じゃないんだし、それが運命なら逆らえないから……。」
でも……
貴方「私はテロに巻き込まれて両親が死んだから悲しいんじゃない…。」
フィン「え…？じゃあ……」
貴方「私が悲しかったのは……。
送られてきた戸籍謄本に、娘って書いてなかったこと…。」
フィン「えっ…!!!それは………養女って事ですか……!?」
貴方「そう…だね。
でも、本当の両親ももう……」
フィン「…。」
貴方「隠されてた…。
ずっと…本当の親子のように接してくれてたのに……。
別れも無しで……取り残された…」
フィン「Aさん…」
貴方「どうしたら良いか分からない……。そんなときに、ノーレに会ったんだよ」
フィン「……そう…だったんですか……。」
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作者名：暁兔 x他1人 | 作者ホームページ：
作成日時：2016年2月17日 23時
