千葉ガールとシティボーイ(緑)

通話ボタン ページ17

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励ましてくれてるのは分かるけど、






どうしても…













『A、』


「ごめんっ、ふふっ、ごめんごめん(笑)
ごめんほんとっ」














ダメじゃん。なに泣いてんの、何泣いてんのよ。

裕ちゃんにこれ以上迷惑かけられないし、
って慌てて背中を向けた。



















「裕ちゃん、わたしやっぱお邪魔するよ！」って笑ったら何かに包まれた















それが、裕ちゃんに抱き締められているんだと言うことは、ちょっとしてから分かった。



















『俺と付き合ってた時から、…そうやって、ずっと泣いてるとこ見せんと耐えてたん』














「ゆ…ちゃん…？」












『後悔してた。もっと理解してあげれてたらって』

















「裕ちゃんどうしたの」







『…』
















裕ちゃん…？



















「ごめん」



















身体を離し、裕ちゃんを見つめると、
熱を帯びた目に捕らわれて目が離せなくなった。



















『さっきから、Aの携帯鳴ってる』
















いつの間に裕ちゃんが持ってたの？
…ディスプレイには、【忠義】の文字。



















「忠義っ？」手を伸ばしたら、ひょいと上に。



















「裕ち…っ」
















食らいつくようなキスが降ってきた。
艶やかなリップ音とともに唇が離れる。



















「裕ちゃん…」



















見つめ合っていたら、いつの間にか電話は切れていて
裕ちゃんは私のスマホが震えたのに気付いて

















『……またかかってきた』と私にスマホを返した。













ディスプレイにはさっきと同じ文字。



















「……」



















出たところで、私が傷つくだけじゃないのか、と思いながら、通話ボタンを押した。



















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