4.どんぶらこどんぶらこ ページ4
初対面の仕事相手の目黒さんの家になぜお泊まりセットを持って行くのか。
それは眠いから。
でも自力ではもうちゃんと眠れないから。
こんな事はありえないし常識的にもおかしいと思いながらも
あの目黒さんの言葉に非常識ながらも甘えて、眠りたいと思うほど切羽詰まっていた。
一応ご迷惑にならないようにお風呂も入ってメイクも落として歯磨きもして、あとは寝るだけぐらいの準備をして目黒さんの教えてくれたマンションに入った。
インターフォンを鳴らすのに躊躇してしまう。
私なんかが目黒さんの家に入っていいの？！
気さくな方だとは聞いていたけれど、気さくすぎない？？
誰にでもそうなのか…もしくは私の手に目黒さんが眠くなるパワーが…！?
インターフォンを鳴らしてエントランスが開いて、部屋の前に行けば鍵を開けて待っていてくれて
犬を抱いた目黒さんが出迎えてくれた。
昼間見たような仕事モードの目黒さんではなく
髪の毛は洗ったままに半乾きでボサボサで
眉頭に傷があるのか、眉毛は少し消えていて
どこか普段より幼く見えるような
部屋着姿だった。
「Aさんいらっしゃい」
笑顔で出迎えてくれて
「おじゃまします」
と挨拶をすれば
「この子はモコ。俺の恋人、かな？」
と愛おしそうに笑う。
「初めまして。モコちゃん」
と手を伸ばせば、指を舐められれば
「歓迎してる」
と笑った。
「寝るためにリラックスが必要だと思って、お香焚いてるんだけど大丈夫ですか？」
「いい香りですね」
バニラの混ざったその香りが心地いい。
今夜の添い寝は一夜の夢物語のようなもので
明日になったら仕事に戻って無かった事のように忘れる。
とにかくお互いちゃんと眠れるか試すだけなのだから。
もう眠る準備してきた事を伝えれば寝室に案内してくれて
「シーツとか交換しておいたから安心してください」
「知らない人が寝るって、嫌じゃないですか？」
「嫌じゃないです」
目黒さんがベッドの奥に寝転んで
手を伸ばして
私は手前にお邪魔しますと言いながら横になった。
広いベッドに、結構両端に離れて寝ている私達。
ちらっとお互いを見て
「初対面からの、これ、おかしなシュチュエーションですね」
と笑い合って
「じゃあ…はじめましょうか」
妙な緊張で見つめ合って、そっと重ねた手。
温かく優しく大きな手。
「むかしむかしあるところにおじいさんと」
始まった優しい声の桃太郎。
5.私の人生で最大の出来事じゃない？？→←3.すでに立ったまま眠れそうです
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みか - お疲れ様でした！ (2月25日 20時) (
レス) id: 11e98131e9 (このIDを非表示/違反報告)
さおりん(プロフ) - こんばんは。完結おめでとうございます。気がつけばふわっと終わってる〜！ハッピーエンドだからいいけども！目黒くんの話し声で寝たい人生でした。ありがとうございました。 (2月24日 17時) (レス) id: b19d2edb84 (このIDを非表示/違反報告)
chako(プロフ) - みかさん» みかさんこんばんは！嬉しいお言葉ありがとうございます！お言葉もらえただけで励みになります！！ (2月15日 23時) (レス) id: 4bcc778cb3 (このIDを非表示/違反報告)
みか - 気になる展開になってきた (2月12日 16時) (レス) id: 11e98131e9 (このIDを非表示/違反報告)
chako(プロフ) - 游さん» 游さんこんばんは。いつもありがとうございます！修正しました！ (2月10日 23時) (レス) id: 4bcc778cb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chako
| 作成日時：2023年10月30日 20時
