眠れぬ夜に君の声【黒】

番外編：眠れぬクリスマスに君の声1 ページ23

「Aさん、クリスマスって予定ある？」




朝起きて、コーヒーを淹れてくれると言った目黒さんがキッチンから顔を覗かせてそう聞いてきて



「普通に仕事です」



目黒さんもお仕事ですよね？と聞き返せば

フッと笑って



「違う違う、仕事が終わってからの話」


Aさんはイブもクリスマスも仕事なんだ？って

まさかイブの予定なんか聞かれると思わなくて驚けば

「普段俺がわがまま言って添い寝してくれてるお礼がしたくって。よかったら一緒にうちでクリスマスしない？」

もちろん仕事が終わってからいつもみたいにこの家に帰ってきてもらって、添い寝もお願いしたいんだけどね。と目黒さんが笑って、両手に持っていたコーヒーをテーブルに置いて座った。


「クリスマスって目黒さんは予定…ないんですか？」

「仕事が終わったらモコとクリスマスぐらい」


だからAさんが一緒に居てくれるなら、睡眠不足も解消できるし、一石二鳥じゃない？って。




何と何で一石二鳥なのかわからない！！！





「ケーキとか、食材とか、実はもう取り寄せちゃったから断られたらどうしようってなるんだけどね」

「え！」

「俺、勝手にもうAさんと過ごす気でいたから」

「そんな、クリスマスってなんだか特別な日を私なんかがいいんでしょうか？！」

「俺が添い寝して欲しいだけだし、ってまたお願いしてるからお礼にもならないか」

「いや…私だって不眠が解消されてお礼したいのは私で「じゃあ予定、大丈夫？」」



「私は24も25も仕事終わりなら、どちらでも」




「じゃあどっちも」




「え？」




「2日連続で、添い寝してもらいたい」





Aさんからクリスマスプレゼントもらえるなら、俺それがいい！








私は目黒さんとクリスマスを過ごす事になったのだ。







【眠れぬクリスマスに君の声〜番外編】











「Aさ〜ん、クリスマス予定あります？仕事後に寂しい女子で飲みにでも行こうかって」

仕事終わりにお友達のメイクさんから話しかけられて

予定なんか無かった私に入った、目黒さんと過ごすという特別な予定を思い出して顔がにやけそうになる。



「予定が…ちょっと」

「えー！彼氏できたんですか？！その話聞いてない！」

「できてないです！できてないです！！」

「あやしい〜！えー、誰と過ごすんですか？」




誰となんて言えるわけがない！！！


自分でも信じられない。


目黒さんとクリスマスを過ごすのだ！！！

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