目黒蓮と私の幸せな結婚

31.どうしようもなく好きだ ページ31

目黒蓮が作ってくれたお粥を食べて薬を飲んで眠った。


疲れていたのか、風邪っぽかったのか

本当に怠くて起きられなくて


目が覚めればもう夜中で部屋も真っ暗。





目黒蓮は夕方から仕事だと言っていたから、

もう居ないんだと思って寝ぼけ気味に体を起こそうとしたら




ベッドに重みを感じる…






というか、手が動かない。




というか、手が温かい。






まさか、と思って目線をお腹らへんに移動すれば




目黒蓮が頭を私のお腹らへんに乗せて眠っているし手が繋がれてる！！！！！！



「…なんで！」




暗い部屋だけど、目が慣れて


うっすらとカーテンの間から月明かりが漏れて


ぐっすり寝ている目黒蓮の寝顔が見える。





…なんて整った顔だろう。



胸の奥がその寝顔に痛い程音を立てるのは、恋のせい。




疲れている目黒蓮をこのまま寝かせてあげたいと思うけれど、風邪をひかれたら困るからと

「蓮…蓮、風邪ひいちゃう」

と声をかけても、びくともしない。





手を離そうとしてもびくともしない。




何度か眠る目黒蓮に声をかけたり、手をぶらぶらさせたりした。





でもまったく起きない！！




「…どうしろっていうの」





地獄ですか…？



もう私こんな状態じゃ眠れないよ。




でも目黒蓮をこのままにしておけないから、片手で使っていなかった毛布を引っ張って目黒蓮の肩にかけた。




なんてかっこいい顔だ…そしてなんでこんなに優しいんだ…嫌になる。



親の約束だからって私と結婚しなくても選びたい放題でしょ…。世の中の女で落とせない女いないでしょ…。

そのずっと好きだかなんだかの人だって、気持ちを伝えれば一発でしょ…。


しかも、目黒蓮は忙しいのに…病気かもしれないからって愛してもいない奥さんを心配するなんて人が良すぎるよ…。これ以上好きになりたくないのに。





寝ているから、今だけ。

と目黒蓮の側に横になって手を繋いだまま寝顔を眺めた。






寝息が聞こえる距離で

私の心臓の音もきっと目黒蓮が起きてたら聞こえちゃうんじゃないかと思う。






どうしよう。

どうしようもなく好きだ。

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