真夏の夜は貴方を想う1【SS】 (ページ15)

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国語準備室ページ15

放課後私は職員室に居た。
教科書を返すために。

(えーっと、先生いるかな？)

室内を見回したけど先生はいない。

仕方なく近くの先生に声を掛けてみる

「あの、翔ちゃ…っじゃなくて、
　櫻井先生いらっしゃいますか？」

二宮君がずっと翔ちゃんって呼ぶから私も
そう言いそうになり、咄嗟に他の女子生徒が呼んでいた先生の名前を思い出す。

「櫻井先生なら国語準備室に居るんじゃないか？」

そう言われ、国語準備室に行くことにした。
部屋の前に着いてドアを叩く。

シーン…

(あれ？居ないのかな？)

閉まってるドアを開けようとしたけど
固くて開かない。

すると、突然閉まってたドアが開いた。

「きゃっ、、！」

あまりにも勢いよく開いたせいで前に倒れそうに
なってしまった。

「っぶねぇ…」

ふわりと香るあの匂いがして目を開けると
私は櫻井先生の腕の中にいた。

「…っごめんなさい！」

驚いて直ぐに先生の側から離れた。

フッ…

(あれ？今笑った？)

先生が笑った気がして顔を見てみると

今度は黙って私を見てた。