桜色の薔薇は永遠に【紫×緑】 (ページ30)

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黄

あ、おった。
...痩せた？

この人混みの中、一発で見つけられるとこ
さすが俺やなって勝手にドヤって優越感な。

行き交う人を掻き分けながら
そいつの元に向かう。
俺に気付いた途端
嬉しそうにぱぁっと顔を明るくするから、
なんや変わらんなって安心する。

黄「あーきと。」
橙「淳太くんっ！！」
黄「ぅお、」

ギュッ！って飛びついてくる照史に、
お前もう何歳やねんって突っ込みたくなる。

黄「久しぶり。」

ほっぺたを両手で挟んでやれば、
んふふ～と笑う。...あーあ、可愛い。

駅から徒歩数分、
照史が経営してるカフェがある。
今日は休業日なんやって。

黄「お邪魔しまーす。」
橙「いらっしゃーい！」

カウンターを挟んで俺と照史。
出してもらったコーヒーとクッキーは
安定に絶品やった。

橙「どおっすか、最近。」
黄「雑やな。(笑)ぼちぼちいい感じよ。」
橙「曖昧。(笑)」

ほんま照史とおると、
気兼ねなく笑ってられるから楽。

橙「なぁ、モンチは？」
黄「最近会ってないから知らんよ。」
橙「いや、あんたんとこのしげちゃんが
会ってないかなー思て。」
黄「まぁお互い忙しいからねー。」
橙「せやなー。」
黄「別れたとかいう話は聞かんけど。」
橙「ほんま？なら良かった。」

本当に安心したように笑みを漏らす。
これが好きやった。

黄「ええの？ほんまに。」
橙「言うてるやろ、
モンチが幸せならなんでもええねん。」

なんでこんな綺麗なんやろ。

黄「...なぁ照史。」
橙「ん？」
黄「俺と付き合わん？」