桜色の薔薇は永遠に【紫×緑】 (ページ28)

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紫

朝一番、早めに教室に行けば
誰もおらんかった。

あー、腰いてぇ。
年やなー。多分これからもっと、ともの若さに
ついていけなくなってくるんやろなー。
嫌やなー...。
先生呼びもっかいやらそうかな。

大西「濱田先生！おはようございまーす。」
紫「おお、おはよう大西。」
西畑「おはようございます、濱田先生。」
紫「西畑もおはよーさん。」

あ、やめといた方がええかも。
生徒に呼ばれる度に
濱田先生呼びのえっちいともがチラつく。
これはあかん。いやー、でもまたやりたい！
たまにやな、たまに。

大橋「あー！濱田先生、」
紫「ん？」
大橋「首、ぅぐっ、」
藤原「あほっ！流星の前で変なこと言うな！」
大西「ん？？」
西畑「なんもないで、流星。」
大西「あ、首、ほんまや。キスマ。」

見事なシンクロ。
俺も含めてその場におった全員が咽せ返る。

藤原「ようさらっと...。」
西畑「流星、いつからそんなん......。」
大橋「濱田せんせ、濱田せんせ！」

なんや撃沈してる藤原と西畑、
言うたことに似つかわず
きょとん顔の大西をよそに、
大橋にちょいちょいと手招きされる。

紫「なに？」
大橋「絆創膏だとバレるやろ？
これ使ってええで！」

...ファンデ？

紫「大橋こんなの使ってたん？」
大橋「ニキビ隠すのにな。」
紫「あ、丈くんか！」

悪戯に聞けば、ちょっと頬を赤らめて
しーっ！って嬉しそうにするから
ほんま可愛い生徒やで。

紫「大橋も青春してんな～！」

頭をぐりぐり～！と撫でれば、
ニコニコしてへへへって笑う大橋。

紫「ありがと、昼休みには返すわ。」
大橋「うん！」
藤原「大橋ー、」
大橋「なにー？」

大好きな人に駆け寄っていく、
我が教え子を微笑ましく見送る。

いやー、帰ったらちょっと叱らなあかんな。
卒業しても未だ俺の日常におる
世界一可愛い教え子を。