桜色の薔薇は永遠に【紫×緑】 (ページ19)

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青

クイズで「流星分かる？」って聞かれれば、
「分からんなぁ」って正直に答える俺やけど。

今回はそんな天然やない。
ほんまに考えて、
分からんかったからってだけや。

ほんまに天然ちゃうからな？！

青「望。」
桃「ん？」
青「どうしたら俺のことしか
考えられへんようになってくれる？」

驚いたように上げた目には、
いくらか恐怖が浮かんでいた。

青「怒ってんちゃうねん。ただ、ほんまに
どうすればええか分からんくて、
本人に聞くことちゃうやろなーとは
思ったんやけど。」
桃「ごめん、流星、俺、」
青「ちゃうねん、ほんまに怒ってないから。」
桃「...俺もう流星と付き合えへん。」

衝撃の言葉は心臓を突き刺して、
流れ出る血は百足のように体の中を這う。

青「は？」
桃「俺、もう流星に
甘えてられへんなって思って。」
青「望、」
桃「だって、流星と付き合ってんのに
神ちゃんに嫉妬するんやで？！
もう無理やって！！俺まだ濱田先生が、」

その名前が出た瞬間、
望を床に組み伏せて強引に唇を奪った。
もっと、もっと優しくしてやりたいのに。
照史や淳太みたいに、
大人の余裕タプタプでいたいのに。
俺、まだこんなに子供っぽい。
濱田先生なんかと比べられたら終わりやん。
何してんねん。って思ってみるけど
そんなん形だけ。思考を支配するのは、
こいつを、望を俺のことしか
考えられんようにすること。

青「どうしたら、
俺のことだけ見てくれるん？」
桃「流星、」
青「俺知ってんねん。
望はまだ濱田先生が好きなんやろ？」
桃「りゅうせ、今日は...！」
青「こうやってお前に触ってる時やって
いつも望が考えてんのは俺のことやない！！」
桃「やめて！！」

望って、こんな力強かったっけ。
俺が床に抑えつける腕を振り解いて、
望は涙目ながら部屋の隅まで逃げた。
こんなに拒絶されたのって初めて。

桃「...ちゃうの、流星、あの、」

違う。そんな顔させたかったわけやない。
違う。望、ちゃうねん。
頼むからそんな怯えた目で俺を見んといて。

青「ごめん。」

張り裂けそうなのは俺なんやから。