桜色の薔薇は永遠に【紫×緑】 (ページ17)

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黄

黄「なんで俺やねん。」
青「そんな冷たいこと言わんといて下さいよ、
せーんぱいっ。」

こいつはこういうときだけ後輩面しよって。

黄「で、なに。」
青「怒らんといてって、
俺今回は真面目やから。」
黄「へぇ？」
青「なぁ、好きな人の好きな人は
自分やないって、
どうやったら受け入れられるん？」

思ったよりちゃんと
真面目な質問が飛んできて、
思わずくるくるストローで
アイスコーヒーをかき混ぜてた手を止める。

黄「そういうの、俺の分野やないやん。
どちからっちゅうとのんちゃん。」
青「本人に言えるか、ぼけ。」
黄「あ、そっか。」

しばらくの沈黙は、完全な沈黙とちゃうから
心地悪い。俺はどうしたっけ？
なんで受け入れられたんやっけ。

黄「恋を埋められるのは恋だけや。」
青「ほう。」
黄「新しい出会いを求める。かな。」
青「単純に言うと諦めろ？」
黄「まぁ、まずはそこか。」
青「それは無理やな。」
黄「せやな、やめといたれ。」
青「え？」

流星の綺麗な目が、
ちょっと驚いたように瞼を上げる。

黄「のんちゃんが
独りぼっちになってまうやろ。」
青「...そっか。」
黄「俺分かったわ。照史に聞くべきや流星。」
青「えぇ？照史？」
黄「お前がせなあかんのは
のんちゃんをやめることやなくて、
のんちゃんの幸せを追求すること、
だったりしてって思ったんやけど。
...いや、ちょっとちゃうかも。
照史は撤回。」

んー、としばらく流星は考えると、
また口を開いた。

青「淳太はさ、なんで照史を忘れられたん？」
黄「忘れたわけちゃうよ。ただ、なんや。
いい思い出になった、みたいな。」
青「だから、どうやったら
いい思い出になるん？
本気で好きやったんやろ？」
黄「...せやな。」

今はなんも思わん。でも、
申し訳ないけど今大毅を想う気持ちよりも、
数百倍照史を想ってた。当時は。