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「そんなに私のことキライだったの?」
笑顔で問いかけたAは、
椋丞から離れて相手ピッチャーに近づいていく。
相変わらず観客のざわめきは収まらんくて
巨人ファン側からは、ピッチャーに対してブーイングが起きている。
四方八方から、審判が俺らの方へ歩いてきた。
そんな中、当の本人はケロっとしてるし
ニコニコしたまんま。
「私が女の子だからだよね。バットに当てたのが気に入らなかった?」
相手は黙ってる。
たぶんみるくの言う通り、女のみるくに当てられたんが気に入らんかったんやろう。
中日のエースとして、プライドを崩された
やからと言って、態とデッドボール狙うとか、あまりにも卑怯やろ。
『…なんか言えや。黙っとんな』
「さかもと。いいの、大丈夫だから」
また掴みかかろうとした俺を引き止めて、真剣な瞳でピッチャーを見る。
「私だって、男の人にまけないくらい練習してきたもん。ただ性別が違うってだけで、私はそんなに特別なワケじゃないよ?」
そして審判が到着し、ピッチャーは危険球で退場が命じられた。
今、マウンドには
俺らGYBと、複数の審判、中日軍一人。
ドラゴンズの方は、誰もピッチャーに味方せんかった。
「あ、待って!」
Aは、審判に連れられ去っていくピッチャーに駆け寄ると、手を取り握手した。
「仲直りね♪」
普通できんやろ?自分をワザと怪我させた相手に自分から仲直りの握手なんて。
けど、Aは全く怒ってないし、寧ろ仲良くしようとしている。
心が宇宙並に広いのか、単に天然なだけなのか。
みるく、やっぱり天才やわ。
ふわりと微笑み、
握った手を縦にぶんぶん振っている。
やっと笑ったピッチャーは、
“ごめんな”
そう言ってAの頭をぽんぽん撫で、グランドを後にした。
ありゃアイツもAに落とされたな笑
長「…すごいな」
宮「昔からあんなでしたよ。どんな相手とでも仲良くなっちゃうんです、みるくは」
さすが、俺の惚れた女や。
なんて呑気に思っていたその時、
Aがふらつき、頭を押さえた。
『っ、みるく!』
ドームは、水を打ったかのように静まり返る。
間一髪、Aの身体を受け止めたけれど、
Aは気を失っていた。
ぽた、と地面に落ちた、Aの血。
原「早く医務室へ連れていけ!」
そっから先はよう憶えてへん。
俺は長さんと椋丞の隣で、運ばれていくAを呆然と見ていた…
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ヤマトストロング(プロフ) - 私は、鷹党ですが、この小説かなりいいと思います。 (2014年1月4日 16時) (レス) id: 414c0c4970 (このIDを非表示/違反報告)
よっしー(プロフ) - Candyさん» いえいえ!私まだフロチャしかしてなくて、12月あたりからずっと下書きしてたのをUPしようと思ってて…。でも嵐のなので暇な時でいいですよ! (2013年11月18日 16時) (レス) id: 3da4eb0c69 (このIDを非表示/違反報告)
Candy(プロフ) - よっしーさん» 本当にありがとうございます♪((´艸`*))よっしーさんの作品もまた見に行かせてもらいます!頑張りますね^ ^ (2013年11月18日 6時) (レス) id: 1cf12ffc4e (このIDを非表示/違反報告)
よっしー(プロフ) - そんなことありますよ!!私は書いててもどーも….(T_T) 小説もそうですけど色々頑張ってくださいね! (2013年11月17日 23時) (レス) id: 3da4eb0c69 (このIDを非表示/違反報告)
Candy(プロフ) - よっしーさん» そんなことないですっでもありがとうございますヽ(*^ω^*)ノお願いします♪ わかりましたっ!! (2013年11月17日 20時) (レス) id: 1cf12ffc4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Candy | 作成日時:2013年9月30日 9時