10。C*side ページ11
.
広島戦…なう。
ここ3日負けが続いている俺らは
どうしても勝ちたい一戦だ。
実は、2位の阪神とのゲーム差が1しかなくて
このままじゃ抜かれてしまうところ。
なのに俺は最近調子があまり良くなく、
チームに迷惑をかけている気がして仕方がない。
一番打者の俺が打たなければ、次に繋がらないのに…
また打てなかった。
「久義」
ベンチに戻ってきた俺に1番に声をかけてきたのはみるく。
俺の隣に座って、何やらポケットをまさぐっている。
「んー…あ、あった」
はい、と渡して来たのは
苺ミント味のガム。
また苺か、笑
「みんながいるから大丈夫だよ」
ガムを受け取ると、突然言われた言葉。
俺の考えていた事がわかったかのように、
それは俺が今、誰かに言って欲しかった言葉で。
余計なことは何も言わず、
たった一言、ストレートに投げかけられた。
…本当、いつも助けられている。
『…ありがと』
「ん。元気出してねっ」
____カキーン__
「あ。さかもと打った！」
打球は三遊間を強く抜け、
その隙に勇人は一塁へ到達した。
Aはそれを見て急いで準備すると、原監督と何か話してグランドに向かいかける。
「…ねぇ久義っ」
くるりと振り返り、俺にピースして、
「私、久義のぶんも絶対打ってくるからね」
ネクストバッターサークルへと向かった。
俺、涙出そう笑
Aが巨人に来てくれて本当によかった。
もう、Aがいないジャイアンツなんて
考えられないな。
___カキーン
それから阿部さんはホームランを放ち、勇人と二人でホームインして2点追加。
巨人側の応援は大熱狂だ。
__天からの贈り物 咲いた可憐な一輪の華
__空に捧げし乙女の祈り
__強く美しく 舞えよ永久に
__乙女 女神の如く
打席に向かっていく21番の小さな背中を見つめ、心の中で頑張れと呟いた。
.
___カキーン___
有言実行
さすが、期待に答える人気選手。
力強くスイングされたAのバットは見事球をど真ん中に捉え、
打球は宙に綺麗な放物線を描いてスタンドに入った。
「打ったよーーーっ♪」
笑顔でホームインしたAは、もちろん仲間にもみくちゃにされている。
ファンの心もみんなの心も、
俺の心も鷲掴みにして
君に、男として惹かれているのは
きっと俺だけじゃない。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 483人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヤマトストロング(プロフ) - 私は、鷹党ですが、この小説かなりいいと思います。 (2014年1月4日 16時) (
レス) id: 414c0c4970 (このIDを非表示/違反報告)
よっしー(プロフ) - Candyさん» いえいえ！私まだフロチャしかしてなくて、12月あたりからずっと下書きしてたのをUPしようと思ってて…。でも嵐のなので暇な時でいいですよ！ (2013年11月18日 16時) (レス) id: 3da4eb0c69 (このIDを非表示/違反報告)
Candy(プロフ) - よっしーさん» 本当にありがとうございます♪((´艸｀*))よっしーさんの作品もまた見に行かせてもらいます！頑張りますね^ ^ (2013年11月18日 6時) (レス) id: 1cf12ffc4e (このIDを非表示/違反報告)
よっしー(プロフ) - そんなことありますよ！！私は書いててもどーも….(T_T) 小説もそうですけど色々頑張ってくださいね！ (2013年11月17日 23時) (レス) id: 3da4eb0c69 (このIDを非表示/違反報告)
Candy(プロフ) - よっしーさん» そんなことないですっでもありがとうございますヽ(*＾ω＾*)ﾉお願いします♪ わかりましたっ！！ (2013年11月17日 20時) (レス) id: 1cf12ffc4e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Candy
| 作成日時：2013年9月30日 9時
