漫画みたいに甘くない！2

67話 再確認 ページ28

ジューゴside


｢.......なぁ、A｣


遠くでスクワットをしているウノ達を見ながら、Aの名前を呼ぶ



A｢ん？どうしたの？ジューゴ｣



声がはっきり聞こえたためAの方を見なくても、こっちを向いたんだろうということが分かる





｢っ...｣



...話さねぇと...



A｢？｣




なかなか次の言葉が出て来ない俺を、Aは心配そうに見つめる。




────怖がるな





｢.......実は俺...Aに隠してたことがあるんだ...｣



A｢え...？｣






｢...信じられないかもしれねぇけど...｣





俺はそう言って




スゥゥゥ...




A｢...！？｣





手を刃に変えた。




｢俺の手は...“凶器”になるんだ...｣






“嫌われるかもしれない”



その言葉が俺の脳裏をよぎった





A｢.....｣




Aは驚いているようで何も言わない.....そりゃそうだよな





A｢.....い...｣



｢...え？｣




A｢...かっこいい...！！｣



｢...はっ！？｣




Aはそう言って目をキラキラさせて俺を見る






｢っ///...いや、え、こ、怖くねぇのか...？｣



A｢え？何で？｣




｢いや何でって.....手が刃物になるとか、普通じゃねぇだろ？｣




A｢まぁそうだけど...｣









A｢でも、ジューゴはジューゴじゃんっ！｣



そう言ってにっこりと笑うA





｢っ...｣




その言葉がどれだけ俺を救ってくれたか、彼女は気付いてないのだろう







｢...ありがとな。A。｣



A｢え？｣





｢いや........俺、これでAに嫌われたらどうしようって思ってた｣



A｢え...？.....ふふっ｣



｢え、な、何かおかしいか？｣






A｢だって...私がジューゴを嫌うわけないじゃん、ばか。｣




そう言って笑った彼女はとても綺麗で。







｢...！ばっ、ばかじゃねぇし！///｣





俺は数十秒の間、目が離せなくなった。









......あぁ、やっぱり間違っていなかった。









俺はAが好きだ。

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