大罪の守手

この世界について ページ5

Pink 「私たちは平和に暮らしていたかっただけなのに！なんで？なんで幸せはすぐに溢れていくの？」

A 「お…落ち着いて下さい……」

Pink 「うるさい！！あんたなんか…知らないのよ！！」ツゥー

A 「バイザーが…？！」

Pink 「“私の望む世界に…オマエは要らない。”」

A 「ゲホッ…あ゛…っ…」ビタビタッ

Pink 「ふう゛ぅ…………ぜぇ…ぜぇ…お願いだから…出て行って…」

A 「……………無理…ですよ……」

Pink 「なんで…」

A 「貴女に傷を負わされたままじゃ、貴女達が辛い目に遭って終わるだけでしょう。」ボタボタボタッ

Pink 「…」

A 「貴女達の言う、平和な日常…なんてものは……私には……理解し難いものなんですよ…」

Pink 「それって…どう言う…」

A 「この世界には持つ者と持たざる者がいる。それは…感情を持つか、大罪を背負うか…」

Pink 「それに何が関係あるのよ！」

A 「感情を持つのは喜怒哀楽、全てを持ちます。ただし…欲は一切持っていないんです。逆に大罪を背負った者は…」

Pink 「感情を持たないと言うことね。」

A 「理解が速くて助かります…そう、この世界は…いつからかそうなってしまった…そこで、どちらも持つ貴女達が…大罪、原罪だとされ、現在に繋がります。」

Pink 「平和と関係が無くはないのね。」

A 「感情を持つものは、この世界で沢山います。ですが、大罪を持つ者は少数派です。そして、権力を持つのも大罪を持つ者…」

Pink 「つまり国のトップが大罪…主に私に付けられた“強欲”を持つ人が多いって訳ね。」

A 「そうです。大罪は一つ持っていれば十分です、ですがたまに…大罪を複数持って生まれる者もいます。」

Pink 「それがあなたってこと？」

A 「頭が良いですね…私は一つでも十分な大罪を全て背負って生まれました。親も居らず、所謂戦争孤児として生きていました、ある日突然ここのお偉い様に拾われ今に至ります。」

Pink 「……大罪を背負った数によって感情の薄さが変わる、つまり7個持ったあなたに感情は無いに等しい。そう言うことね。」

A 「もう説明することは無いですよ、その通りです。なので、平和に対する感情も、他人に対する感情も…無いんですよ。」

Pink 「…そうとは知らずに…ごめんなさい。」

A 「何を言っているんですか？それが普通の行動です。感情は持っていないにしろ、相手のソレは読めます。」

続く

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