は ち み つ 。

コーヒー ページ10

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「…バイト嫌だ」

「えっ？！何かあったの？！」





今日は愛実とショッピング。
バイトのお給料でいっぱい買い物した。

今からバイトなんて…色々と疲れたのに。





「んー。まぁちょっと…」

「私に言えることなら相談してみな？」





もう愛実大好き。最高。

ショッピングセンター内のカフェ。
私が飲めないコーヒーを飲みながら話す愛実はすごく大人に見える。
コーヒーが飲めるっていいな。かっこいい。

自分の目の前に置いてあるミルクティーを、なるべくかっこよく飲もうと意識してみた。







「お待たせしました」







ミルクティーを飲んでいると、若い店員さんがパンケーキを二つ持ってきてくれた。

色とりどりのフルーツと、ふんわりしたクリームに包まれた、今流行りの色彩豊かな一品。

そのパンケーキにフォークを突き刺しながら、昨日の出来事を愛実に話し始める。






「坂本勇人って知ってる？」

「あ、うん。あのイケメンのでしょ？」

「……キスされた」

「…マジで？」






口に運びかけていた苺を皿に落とした愛実。

ぽかんとして私を見ていたけれど、段々と険しい顔になってくる。





「あんたファーストキスじゃないの？」

「うん…」

「なにそれ！？坂本勇人さいってー！！」





ほらね。
さすが私の親友。

私の気持ち、すぐにわかってくれる。






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