* い ち ご み る く * 2

74。You*side ページ33

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坂「みるくは俺らと違って女やけど、
俺らはみるくのこと、大切な仲間やと思ってるから。
これは勘違いせんといて？」





さかもとの喋り方
すごく優しい

さっきとは別人みたい。



私を包んだまま
時々きすしてくるさかもとは

私をなだめるように
トントンと背中を軽く叩いてくれる。



ちょっぴり
パパのことを思い出した。





『じゃあ…じゃあ、
私とさかもとの違いはなんなの？
男の子と女の子って、なんで違うの？』




その質問に、さかもとはピクリと反応すると
私の頭をそっと撫でて

ゆっくりと私を押し倒す。


…さっきのおにいさんと違って
やっぱり怖くない。





坂「今、俺に対して何思ってる？」

『え、別になんも…、』

坂「じゃあさっきの男には？」

『…怖い、って思った』




そう言うと、
さかもとは何故か悲しそうな顔をして、




坂「俺のことは…男やと思ってへんの？」

『えっ、さかもとは男の子だよ？！』




男の子に決まってるじゃん。

だって
見たことはないけど、あれついてるでしょ？←




坂「じゃあみるくにとって俺はなんなん？」


『大切な存在で大切な仲間。 久義も、椋、』

坂「俺もそうや。みるくも長さんも椋丞も、
俺の大切な仲間でかけがえのない存在。
けどな…」




さかもとは私の首筋に顔を埋めて、
軽くそこを噛んできた。


ビクッとしてさかもとを見ると、

さかもとの目が
変わっていて


なんだろ。
…オオカミっぽいっていうか…


ほんのちょっと、ほんのちょびっとだけ
さかもとが怖く見えた。





坂「けどな。こうしてる今も、
みるくと手ぇ繋いでる時も、キスしてる時も、俺はめっちゃドキドキする。

たとえ長さんと手繋ごうが、椋丞とキスしようが、ドキドキなんてせぇへん。

みるくが女やから、みるくが俺の好きな人やから、こんなにドキドキするねん」





口を開きかけた私の唇をふさいで
今度は耳に触れてくるさかもと。

くすぐったくて、ため息みたいな息が出る。


そっとさかもとの左胸に触れてみると
さかもとの速く大きくなった鼓動が、手のひらに伝わってきた。





坂「…好きや、大好き。
本気で愛してる…A」








“愛してるんやで？A”



いつか
晋太郎も言っていた言葉…




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