56 F*side ページ12
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貴「彼氏だよ」
一瞬でしんと静まる空気に、(人1)が顔を赤らめて俺から目を逸らした。
貴「ば、バカ。何か言ってよ」
勿論俺には、何か言葉をかける余裕なんて無い。
派手に頭を殴られたような感覚がして、身動き一つ取れなくなった。
…彼氏、ね。
そりゃ居るやろ、うん。
アホか俺は…
ショック受けるとか…ダッセ。
貴「…(人2)？」
肩を揺すられて、やっと我に返った。
(人1)は心配そうに俺の顔を覗き込んでいて
“どうしたの”と言わんばかりに首を傾げている。
『あ、あぁ、うん。彼氏、な。はは…』
明らかに動揺してる俺は最高にかっこ悪い。
“そんな奴と別れて俺の所に来いよ”
なんてクサイ台詞を言える訳でも無く。
ぼーっと、空になったコーラのカップを眺めている事しかできない。
貴「うん。…そうなの」
幸い、(人1)はそんな俺に気づいていない様子で。
ポテトを摘みながら、早くこの話を切り上げようと別の話題を考えているようだった。
『…誰？』
貴「ぇ？」
『彼氏』
(人1)の彼氏を知ったところで何になるかなんて…何にもならないけど。
そいつが(人1)にどれほど相応しい相手なのかを知っておきたかっただけで。
単にそいつが羨ましかっただけなんだろうけど。
…やっぱり聞くのが怖くなって。
『やっぱいーや。どーする？もうそろそろ
そいつの買いに行く？』
貴「あ、うん。行こっか」
半分以上余っているポテトを俺に渡し、
立ち上がる(人1)。
“次は私が奢るから”
そう言って会計に行ってしまった。
(人1)の彼氏って…ジャニーズとか？
学校には居なさそうやし、居たら大問題だろ。
俺なんかよりも、遙かにいいヤツなんだろうな…
マイナス思考が頭を回る。
俺、情けな。
”奪う”くらいの勢いで居ればいいのに、
そこまで積極的では無い。
だからと言って“諦めるのか”って言われれば、
そんな気は全く無い。
ハッキリしろよ、自分。笑
貴「おまたせ」
小走りに俺の方へ寄ってきた(人1)を見て、
切なさが溢れてくる。
もし俺が彼氏やったら…
この距離感は、ゼロやったんかなって。
『おう。行こか』
貴「うん！」
でも(人1)の事が好きなのに変わりはない。
聖夜の星に向けて
愛しい君に向けて
心の中で
それだけは、誓った。
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Candy(プロフ) - 瑞葵さん» なんかやばい展開になってきちゃいました笑 ありがとうございますっ♪^ ^ (2013年10月6日 23時) (
レス) id: 1cf12ffc4e (このIDを非表示/違反報告)
瑞葵 - 面白いですハラハラドキドキです (2013年10月6日 21時) (レス) id: 29307df9b9 (このIDを非表示/違反報告)
Candy(プロフ) - 瑞葵さん» ですよね汗 ありがとうございますっ(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2013年10月5日 2時) (レス) id: 1cf12ffc4e (このIDを非表示/違反報告)
Candy(プロフ) - あきほさん» はい(#^.^#)やばい事が起こります！汗 (2013年10月5日 2時) (レス) id: 1cf12ffc4e (このIDを非表示/違反報告)
瑞葵 - なんかいやな予感ですね でもやっぱり面白かったです (2013年10月4日 20時) (レス) id: 29307df9b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Candy
| 作成日時：2013年9月21日 20時
