#210 ロマンチック ページ30
はっとして固まった。
さっき飛んでいった、あの小さな何か。
銀色に輝いてた。
まさか……!
あわてて振り返る。
『はい』
さっきと同じように、俺のすぐうしろに、その女は立っていた。
俺に向かって、まっすぐ拳を突き出してる。
その手は踏まれた靴跡で黒くなっていたり、あざになって赤くなっていたり。
顔も似たような状態だった。
乱れた髪を気にもせず、射るような瞳で俺を見ている。
『ちゃんと踏まれる前に確保したから』
その姿に気圧され、無言で手を差し出した。
しゃらん……。
大切な大切なそのブレスレットは、俺の掌にそっと落ちてきた。
顔を上げたときには、もうその女はいなくなっていた。
***********************************
あの女の子の、あの瞳。
何も期待していないような、諦めた感じ。
なんでかな。
すごく印象に残ってる。
あの子は俺の宝物を救ってくれたのに。
それなのに俺は心無いファンと間違えてひどいことをしてしまった。
ちゃんとした謝罪もお礼も言えなかった。
また会えるなんてこと、あるのかな……。
YN『ユチョナ、どうかしたのか?』
YC『いや、別に……。なに?』
やけににこにこしてるユノヒョンの笑顔が気になって聞いた。
YN『あのさ、前俺の彼女に会いたいって言ってたろ? ジェジュンとAヌナの件も解決したし、そろそろいいかなって思うんだけど』
YC『ああ……。言ってたね、そんなこと』
YN『何だ、そのテンションは』
俺の反応がイマイチだったことが気に入らなかったユノヒョンがむっとした。
JS『ユノヒョン、僕は見たいです』
JJ『俺も俺も』
YN『え、ほんと?』
ユノヒョンの機嫌はすぐ直る。
すっかり笑顔になってる。
CM『あれだけ紹介しろって言ってたのに、冷たいじゃないですか』
チャンミンにたしなめられた。
YC『だって人の彼女なんか見てる場合じゃないんだよ。運命の人と出会うために、俺はもっとロマンチックな場所に出入りしなきゃいけないんだ』
CM『またユチョンヒョンはそんなこと言って』
JS『いまどき女子高生でもそんな夢見てませんよ』
#211 運命の人→←#209 アクシデント 〜あの日の出来事〜
ラッキーアイテム
革ベルト
142人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Coco-Liu(プロフ) - キティママさん» コメントありがとうございます!他の話も楽しんでもらえたらうれしいです。 (2014年12月1日 23時) (レス) id: 4c94aea9ba (このIDを非表示/違反報告)
キティママ(プロフ) - すごく素敵なお話をありがとうございました。引き込まれて一気に読んでしまいました(^-^)他の話も楽しみです! (2014年12月1日 16時) (レス) id: 77b20570ab (このIDを非表示/違反報告)
キティママ(プロフ) - すごく素敵なお話をありがとうございました。引き込まれて一気に読んでしまいました(^-^)他の話も楽しみです! (2014年12月1日 16時) (レス) id: 77b20570ab (このIDを非表示/違反報告)
Coco-Liu(プロフ) - みなさん» おー、同じ年でしたか。この年の差はリアルに感じられますか?私的にはこのカップルを成り立たせるためにかなり妄想力を要しました。(笑)成立してほしい願望がものすごくこめられた作品でした。 (2014年9月19日 23時) (レス) id: 4c94aea9ba (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - 一気に読ませて頂きました!!主人公と歳が一緒なので問題がリアルリアル(笑)ジェジュンにめっちゃ愛されて幸せ~(///∇///)ありがとうございました♪ (2014年9月19日 13時) (レス) id: 2e3131eaa3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Coco-Liu | 作成日時:2012年10月17日 23時